「駅弁大会ビンゴ!」という楽しみ方
さて、ここまで今年僕が買った駅弁は、肉敷きローストビーフ弁当、から揚げ鶏めし弁当、海苔のり牛めし、トマトごはんとザンギ弁当、峠の釜めし、野菜畑の牛めし、あなごめし弁当、くまもとランチBOX、玉屋の奥久慈しゃも弁当、いくら数の子弁当、日本海ハタハタすめし、いかめし、いわしのほっかぶり寿司、甲州かつサンド、瀬戸内たこめし弁当、えび千両ちらし、の16個。
ここで今年の京王駅弁大会前半戦のチラシを取り出して、僕が買った駅弁にチェックを入れてみて下さい。すると、ほら!
二面目の「いかめし」の縦列が全て埋まります!
ビンゴ!
いや、これ開幕一日目のチラシ飲みの時に思いついた遊びなんです。これがやってみると、なかなかおもしろい。まずどの列にするかのセレクト。自分が好きな駅弁が多い列であることが最優先の条件、そして買いやすいかどうか。僕は基本的に朝一で会場に行くので、午後二時到着の輸送は少ない方がいいですね。そこで僕が選んだのは一列目の縦列。
次は順番です。入手が難しい駅弁は早めに買っておきたい。後になって買いそびれたりしたら取り返しが付かない。そういう意味でネックになるのは、整理券も争奪戦になる宮島口のあなごめし弁当と、行列必至の峠の釜めし。さらに個数の限られている輸送も結構怖い。特にトマトごはんとザンギ弁当、くまもとランチBOXは売り切れることが多かったので、早めに入手したい。
かと言って、そればかり選ぶと、食べたい駅弁も買えないので、ところどころ列以外の駅弁も挟んでおきたい。特に前半戦のみの駅弁は買いそびれるわけにはいかない。さらにどうせならロマ弁の日にビンゴを迎えたい……。
というように今年はしっかりと戦略を練って、購入計画を立てて挑んだわけです。買う度に丸でチェックしてチラシが埋まっていく楽しさは、まさにビンゴゲーム。
今日購入した瀬戸内たこめし弁当、えび千両ちらしの欄に丸をつける時のうれしかったことよ!
列を埋めるために買いたくもない駅弁を買うのはどうなのよ、と思う方もいるでしょうが、だからこそ出会える駅弁というのも出て来るわけですよ。今回で言うと、くまもとランチBOX、通称くまモン箱がそれでした。特にくまモンのファンではない僕は、まず手を出すことのない駅弁なんですが、食べてみたらなかなか好みだったんですよね。逆にくまモンBOXじゃなかったら買ってたかもしれない。
ちなみに今日のロマ弁では、僕の駅弁大会師匠であり、京王駅弁大会イベントに出演してもらったモギ氏も、センター列(海の輝き列)をビンゴ決めてました。あと、横列を狙っている仲間もいます(笑)。
九州コンプリートなどの地方揃いも面白そうだし、今回だと金色コンプリートなんてのも考えられます。まだまだ色々な楽しみ方があるのですよ、駅弁大会!
さて、残り二日は、もう列に縛られずに自由に買えるわけです。さぁ、どうしよう。やっぱり自由に選ぶのを考えるのも楽しいなぁ(笑)。
えび千両ちらし(1300円/新潟県/A-0)
4年前に買ってから気に入っているのが、このえび千両ちらし。一見、玉子焼きだけがご飯の上に敷き詰められているように見えますが、実は玉子焼きの下にはうなぎの蒲焼、小肌、蒸し海老、塩いかの一夜干しが隠されているのです。なんという粋な駅弁でしょうか。しかも、そのひとつひとつがしっかりと美味いんですよね。玉子焼きも甘すぎず、つまみにもぴったり。ロマ弁で日本酒でいただきました。
瀬戸内たこめし弁当(1080円/兵庫県/A-0)
ここ10年ほど、駅弁大会仲間とロマンスカーに乗って京王駅弁大会で購入した駅弁で飲む通称「ロマ弁」というイベントをやっております。この時に、どんな駅弁を選ぶのかは毎年悩ましい問題です。やはりイベントですからね。それなりにこだわった駅弁を選びたい。万が一ハズレの駅弁を選んでしまうと、同行の仲間からいつまでも言われることになるのです(駅弁名は伏せますが、これまでにもいくつかそんな駅弁がありました)。
でも、実は今年は悩むことなく買うべき駅弁は決まっていました。瀬戸内たこめし弁当とえび千両ちらしです。その理由は後ほど(笑)。
さて、真っ赤なタコとさつま芋とカボチャが描かれたインパクトのあるパッケージが気になっていた瀬戸内たこめし弁当。女性の好物と言われる「芋たこなんきん」がキャッチコピーとして書かれているように、メインの煮タコに加えてさつま芋とカボチャの煮物も入っています。タコは、やや薄めですがシコシコとした歯ごたえが楽しめます。そして、さつま芋とカボチャもホクホクとして甘く……、なんですが、僕はどうも甘いものが苦手なので、ちょっと引っかかっちゃいましたね。ビールのつまみにしていたから、余計にそう感じました。さつま芋とカボチャの間に挟まれた大根の風呂吹きの方が好みだったりして。まぁ、そういう意味ではさつま芋とカボチャが好きな人にはオススメですね。
しかし、女性って本当に「芋たこなんきん」が好きなんでしょうか?
日本海ハタハタすめし(1050円/秋田県/A-0)
天候のせいもあるのか、会場は比較的空いている印象です。10時半くらいに入場して、輸送列もカーブ無し。すぐにブースに入れました。
さて、輸送の常連ではあるのですが、いまひとつ地味な印象で手を出したことがなかった秋田駅の「日本海ハタハタすめし」。でも、実は「オリジナル駅弁コンクールグランプリ受賞作品」という名弁なのです。このコンクールのことはよく知りませんが(笑)。
特製醤油ダレに48時間漬け込んで焼き上げた秋田名物ハタハタが3匹、酢飯の上に乗っています。さらに錦糸玉子やフキ煮、レンコン酢漬け、とんぶり、紅しょうが、そしてしそアンズも一緒に乗せられていて、一口食べるごとに味が変わって実に楽しい。おかずの野菜巻煮、ゼンマイ煮も薄味で美味しいです。
ヘルシー系の食材をコンパクトにギュっと濃縮したような駅弁ですね。
ちなみには現地秋田駅では、完全予約制になっているとか。現地でもなかなか買えない駅弁を手軽にゲットできるのは駅弁大会ならでは!
いくら数の子弁当(980円/北海道/C-3)
はい、後半戦スタートです。せっかくなので、後半から出展の駅弁を攻めたいと思って、前から目をつけていた「いくら数の子弁当」を。
チラシで見て、そのインパクトのある弁面と980円という安さで、大人気間違いないだろう、と行列を覚悟してたんですが、全く並んでなくてすぐに買えて、ちょっと拍子抜け。でも、これは絶対これから人気あがりますよ。
その名の通りに、いくらと数の子がご飯を覆い尽くすシンプルかつ迫力あるルックス! 半分はいくらの醤油漬け、もう半分は数の子まるまるひと腹とバラ子。付け合せはシバ漬けのみという潔さ。ご飯はほんのり醤油味がつけられているようです。
いくらうめえ、数の子うめえ、もうそれだけで他に言葉はいらないでしょう。魚卵好きの人には、たまらない。そして痛風持ちの人にもたまらない(笑)。
これで980円というんだからすごくないですか?
これから絶対に行列が出来る駅弁だと思いますね。今のうちにゲットしておくべし!
玉屋の奥久慈しゃも弁当(1000円/茨城県/C-3)
今年も早くも前半戦最終日。「磯の宝弁当」「ながさき鯨カツ弁当」など、今日までの出展の駅弁の中で悩みに悩んでセレクトしたのが、「玉屋の奥久慈しゃも弁当」。やはり初登場弁は試しておきたくなるもんです。
11時過ぎに行って、ちょい行列。初出展ということもあって、手際があまりよくなくて、行列ができちゃうパターンですね。
10分ほど並んで、なんとかゲットし、屋上でいただきました。
ご飯の上に甘辛く煮たシャモが6切れと、炒り卵とささがきゴボウ、そして付け合せはフキ煮、大根醤油漬け、シバ漬けという布陣。シャモ肉は、本来はモモ3枚、ムネ3枚なのですが、仕入れの関係でモモが少なくなっていると告知が出てました。僕のはモモ2枚、ムネ4枚でしたね。
シャモはしっかりとした歯応えと味。文句なしの美味しさですね。そしてご飯の量が多い! 普通の駅弁のペース配分で食べてるとおかずが足りなくなりますね(笑)。いや、もちろんおかずが少ないというわけではないですが。シャモ肉の配分に気をつけつつ、お漬物の力も借りて、いい塩梅で完食! シャモ肉自体もボリュームがあるので、食べ終わるとお腹にずっしり来ます。駅弁でこういう感想を持つのって、結構珍しい。これで千円。コストパフォーマンス的にもよい駅弁ですね。
さて明日からは後半戦。気合入れていきましょう!
あ、今日は午後5時閉場なので気をつけて下さいね。