ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

原稿アーカイブ

AVが描いた震災

これは2011年に「WJC」という雑誌に書いたコラムですが、AVから「ドキュメント性」が失われつつある今、ちょっと再掲載してみたくなりました。90年代に一部の文化人に熱狂的にAVが支持されたのは、このアナーキーなドキュメント性によるものであり、それは映…

エロの現場におけるハダカの意味

担当がH氏からS君に変わった。ライターが個人事務所を持っていると聞くとすぐに「女連れ込むんでしょ、いいですねぇ、うらやましい」と妄想を暴走させることはあっても、直接的にはエロに興味はなさそうだったH氏と違って、S君はかなりAV好きと聞く。「は…

IT革命はAV業界の黒船か?

ここのところ、毎日のようにデジカメによるハメ撮りをしている。会員制のアダルトサイトを始めるためだ。旧知の業者から持ち込まれた仕事なのだが、これが意外なほどにギャラがいい。AVよりも雑誌よりも、ずっと美味しいハナシなのだ。その業者は、他にも…

エロ業界世代交代

エロが、サブカルの代表になってしまったのはいつからなのだろう。昨年末に、週刊SPA!で「サブカルチャー世界遺産」なる企画をやった時に、僕の担当したアダルトビデオのページは、その特集の巻頭を飾っていた。驚いた。 僕はエロというものは、サブカル…

「酒の肴は古本で」第一回

北尾トロさんが主催していた雑誌「季刊レポ」の最終号(2015年6月発行)で「終刊号新連載大特集」というのをやってまして、これはライター各自が「新連載の第一回目」を書くというもの。終刊号なのに新連載が19本も掲載!という、なんとも粋な試みでした。僕…

20年前のデジカメ日記

※2011年4月に書いた原稿です。その時は「10年前のデジカメ日記」というタイトルでした。 2001年といえばこれですね。同時多発テロ。ホテルで撮影中にニュースを見てました。 デジカメを使うようになって早15年。カシオのQV10という機種を1996年に購入したの…

エロスクラップで節電オナニーを!

※2011年3月に書いた原稿です。 いや、もう本当にこんな原稿書いている場合じゃないんですよ。日本が大変な時に、こんな不謹慎な原稿書いてたらいけませんよ。こんな原稿書いて、貴重な電気を無駄にしちゃいけません! 本当、申し訳ないです。 というわけで、…

自分の「エロ」の原点を訪れる・浦和の古書店でエロ本漁り

自分で意識してエロ本を買ったのはいくつからでしょうか? 小学校高学年の時に、「GORO」くらいは買っていたような気がしますが、本気でハードコアなエロ本を買ったのは、中学三年生の時の「SMセレクト」でした。いきなりSM! 我ながらハードコアで…

ラブボディとラブホに行く

2010年に「メンズナウ」というサイトに連載していた「安田理央のいい大人」を再録していきます。2014年にサイトが突然消滅してしまったのですが、なかなか面白かった連載なので、眠らせておくのはもったいないと思いまして…。「いい大人」の「いい遊び」をお…

消費者生活2003年8月

僕が2003年に某携帯サイトに連載していた「消費者生活」という自分が購入した(お金を払った)ものについてのレビューを再録します。 15年前のお買い物日記です。●サマーソニック8月2日 幕張メッセ他 一日券13000円 三十歳を過ぎてからめっきり腰が重くなっ…

消費者生活2003年7月

僕が2003年に某携帯サイトに連載していた「消費者生活」という自分が購入した(お金を払った)ものについてのレビューを再録します。 実は2008年に途中までこのブログに再録したんですが、その続きですね。 rioysd.hateblo.jp rioysd.hateblo.jp rioysd.hate…

続おやじびでお 第17話 通販ビデオのマニアックな世界

現在、AVはセル(販売用)が中心となっていますが、ほんの10年ほど前まではAVは基本的にレンタルで、セルはインディーズと呼ばれ、あくまでもマニアックなものという扱いでした。 そして、さらにその前には通販ビデオと呼ばれた、本当にマニアックなAV…

続おやじびでお 第16話 歌うAV女優たち

恵比寿マスカッツが絶好調であります。CDもかなり売れてるみたいですし、一般コミック誌の表紙なんかも飾ったりして、彼女たちがAV女優だとは知らない*1若いコも多いという話も聞くようになりました。飯島愛を除けば、AV女優がメジャーな音楽シーンで…

続おやじびでお 第15話 SMがAVの主流だった時代

前回はSMモノを中心とした官能小説について書いたので、今回はSMのAVで行ってみましょうか。 日本最初のSMモノだと思われる作品は82年の1月にVIPエンタープライズ(後のVIP)が発売した「48時間の裸体」「死虐の宴」です。この2作品はVIP…

続おやじびでお 第14話 官能小説こそエロの王道

動画じゃなくっちゃ抜けない! だからDVDが付いてないエロ本じゃダメ! というのが最近のズリネタの常識なのでしょうか。紙派には、肩身の狭い世の中です。 でも私は動画よりも静止画派。AVで抜くことよりも、写真や漫画、そして小説で抜くことの方が多…

続おやじびでお 第13話 テレビでオッパイが見られた時代

ネットには無修正が溢れていて、誰でも簡単にモロなエロが楽しめてしまう時代ではありますが、その一方でテレビ番組のエロ規制はずいぶん厳しくなってますね。地上波では、もうほとんどオッパイを見ることは出来なくなっています。 私が子供の頃の70年代とい…

続おやじびでお 第12話 アダルトアニメとAVの関係

「くりいむレモン」とつぶやくだけで、甘酸っぱい気持ちになる40代も多いことと思います。今では珍しいことではありませんが、アニメの美少女キャラがエロい姿を見せてくれるなんて、あの当時はありえない衝撃でしたよね。 日本のアダルトアニメの歴史という…

続おやじびでお 第11話 AVの歴史は代々木忠の歴史

村西とおる、カンパニー松尾など有名なAV監督は何人もいますが、一般の人が名前を知った初めてのAV監督といったら、ヨヨチューこと代々木忠になるのではないでしょうか? 60年代に成人映画から*1そのキャリアをスタートさせた代々木監督は、81年に愛染恭…

続おやじびでお 第10話 AVの黒歴史ブラックパック

私がAVを見始めた1984年頃、レンタルビデオ店は今よりも、もっといかがわしいムードに包まれていました。一般向けビデオのコーナーでさえ、どこか怪しい感じがしてました。ましてや、AVコーナーなんていったら……。 そう、黎明期のAVって、非常にマニア…

続おやじびでお 第9話 平成風俗の栄華と衰退の巻

90年代の約10年間に「平成風俗ブーム」がありました。それまでのソープ、ファッションヘルス、ピンサロとは違った新しい風俗。具体的にはイメージクラブや性感マッサージ(美療系)、性感ヘルス*1といった業種の店が爆発的に増えたんですね。 そのきっかけと…

続おやじびでお 第8話 AV雑誌ノスタルジアの巻

先日、「ベストビデオ」*1が休刊しました。1986年創刊で、25年の歴史でした。創刊号のグラビアは沙羅樹*2ですか。うーん、時代だなぁ。 ここ数年で「オレンジ通信」*3「ビデオメイトDX」*4と老舗がバタバタと倒れ、これでレンタル時代からのAV雑誌で、現…

インタビューズ 「安田理央ならこういうね」再録4(2011年9月18日~10月18日)

「安田理央」は本名ですか? 本名で無いなら、名前の由来を教えてください。本名からちょっと変えています。本名は三文字でなんか座りが悪いので、四文字にしたという感じ。由来は特になく、本名に音が似た字を当てただけです。女名前というのも、わざとでは…

インタビューズ 「安田理央ならこういうね」再録3(2011年9月13日~9月17日)

練馬の良さについて語ってください!ちょうどよさ、ですね。都会すぎず、田舎すぎず、オシャレすぎず、DQNすぎず。そして適度な交通の便のよさ。 暮らすには最適なのではないでしょうか。とか行って、都内は他の区に住んだことがないので、本当は比べられな…

インタビューズ 「安田理央ならこういうね」再録2(2011年9月5日~9月12日)

ベスト3を教えて下さい。 *AV作品 *AV女優 *ミュージシャン *ラーメン店 *酒 *まりこうわ、こんなにたくさんw●AV作品 「なま3」(監督:ゴールドマン)「もしも朝の通勤電車ががっついたベロキスをするカップルで満員だったら」(監督:二村ヒトシ)…

インタビューズ 「安田理央ならこういうね」再録1(2011年8月2日~9月2日)

2年前にハマりまくった「ザ。インタビューズ」ですが、半年くらいですっかり飽きてしまい放置していたのですが、2014年1月6日にサービスが終了してしまうそうです。 【2014年1月6日(月)】をすぎますと閲覧・投稿、管理ページへのログインも含め、全ての機…

僕がカンパニー松尾を支持する理由(1995年)

「私が女優になった理由 クレージースペシャル」(ノアセレクト)はカンパニー松尾ファン、および映像に関心のあるすべての人間必見の1本だ。これはバクシーシ山下のプロデュースによるオムニバス形式のシリーズで、今回登場するのは、尾崎豊の 後追い自殺…

ニューウェーヴたち 平成のビザールSM(1994年)

90年代のボンデージ/SMビデオシーンのスターと言われて、まず頭に浮かぶのは ゴールドマンだろう。80年代末期に突然AV界へ登場し、次々と怪作を発表。これまでのアダルトビデオの文脈から全く切り離された表現で話題をふりまいた謎の怪人監督だ。ビニール…

2001年9月に書いた原稿

前日に、アメリカで大規模テロが起きていた。昨夜から僕はずーっとテレビに釘付け。移動中もラジオでニュースを聞いていた。遠く離れた日本でも街中がヒリヒリとした空気に満ちているような気がした。そんな日に早稲田のホテルでMを撮影した。 つけっぱなし…

続おやじびでお 第7話 アダルトCD-ROMは黒歴史?の巻

今回は時代をちょっと進めて90年代のお話。最近はブルーレイやら3Dやら、新しいフォーマットの話が出てきていますが、主流となったVHSとDVD以外にも、たくさんのメディアが登場しては消え、登場しては消えていきました。その中で比較的定着したのが9…

続おやじびでお 第6話 ロリコンはどんどん肩身が狭くなるよの巻

前回のテーマが熟女だったから、今回はその逆で、というわけではありませんが、日本のエロメディア史を語る上で避けて通れないのが、80年代前半のロリコンブームなのです。現在40代のおじさんの中には、思春期にこの洗礼を受けてしまった人が多いのではない…

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