さらばジュウジュウ焼き

　江古田の名店のひとつ「大盛軒」が今日で閉店でした。道路拡張のための立ち退きらしいです。19歳で江古田に住み始めてから約20年間、月に一度はここのジュウジュウ焼（昔は鉄板焼という名前でした）を食べてきました。

　ジュウジュウ焼は、熱した鉄皿の上にどっさりの生キャベツ、その上に焼いた豚肉を乗せ、酸味の強い独特のタレをかけたものです。このタレと肉のコンビネーションの素晴らしさ。そして時間につれて鉄皿の熱が通ってしんなりしてタレが染み込んでくるキャベツ。ああ、ご飯が進んで進んで仕方がありません。とにかく、あのタレだけでご飯が何杯でも食べれるほど美味いんですよ。思い出すだけでも口の中にツバが湧いてきます。現在は670円。半ラーメンつけるとプラス60円。
　ここ数年は、家族で行ってます。妻はここのタンメンが大好き。野菜どっさりで550円は激安。ムスメはカルビライス700円がお気に入り。さらに餃子350円も昔ながらの味がギュッとつまったタイプで美味しいんですね。ちなみにムスコには僕の半ラーメンを食べさせます。

　つい２週間前にも行ったばかりだったんですが、今日で閉店となれば行かないわけには行きません。今日のお昼は大盛軒。さすがに最終日ということもあって混雑してました。心なしか普段よりも客の年齢層が高かったような。みんな大盛軒に別れを告げに来たんでしょうか。汚いわ、接客悪いわで、印象は決していい店じゃないんですけどね。それでも、やっぱり江古田のソウルフード。
　最後のジュウジュウ焼き、やっぱり美味かったです。鉄皿に残ったタレの最後の一滴までご飯にかけていただきました。せめてこのタレのレシピ教えてくれないものか。

　ま、東中野に姉妹店があって、そっちのジュウジュウ焼（鉄板焼）の方が美味しいという噂もあります。今度はそっちに行ってみよう。でも、休みの日に家族で歩いて食べに行ける、それが僕にとっての大盛軒の魅力でもあったんですよね。みんなでお腹いっぱいになって、江古田の街をぶらぶら。そんな休日はもう味わえないんだなぁ、こうして僕の好きな江古田も変わっていくよなぁ、なんてしみじみ感じたりして。まぁ、トキとかじょんのびとか武蔵裏門公園前らーめんとか休日のお昼にふさわしい素敵な店はまだたくさんあるのですが。