ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

「少女は挿入される生き物」「24 REAL SEX」

 ソフトオンデマンド東京スポーツの主催による16社対抗セルAV日本一決定戦「AV OPEN」も、いよいよスタート。純粋に売上勝負というイベントの性格上、どのメーカーも確実に売上が狙える堅い作品をエントリーしていて、イマイチお祭りムードに欠ける感があります。*1。どちらかというと、平行して開催される若手監督10名が対抗する「AV OPENチャレンジステージ」の方が面白そうなんですよね。いくつか僕も見ましたが、若手ならではの破天荒な企画が多くて楽しめました。

 さて、我らが(笑)HMJMからも、堀内ヒロシ・松江哲明の2監督が参加。HMJM広報・宮下さんから、「blogでレビューを」とリクエストをいただきましたので、ちょっと書かせていただきますよ。

 まずは堀内ヒロシ監督の「少女は挿入される生き物」から。タイトルも素晴らしいけど、パケもいいですな。これならパケだけでも勝負になりますよ。3人の擬似ロリ(18歳以上なのに、それ以下に見えるロリ系モデル)が登場するオムニバス。最初のねねちゃんは、和室での制服ファック。濃厚なキスから始まって、しっかりアナルを見せるカメラワーク。続いてのひなちゃんは、援助交際なムード。制服にくわえてスクール水着も。
 ちょっと二村ヒトシっぽすぎる気もしないでもないけど、非常によく出来た最近のセルAV。クオリティは大変高い。ただ、HMJMの看板背負って出場して、これってのは、なんだかなぁ…と思ってしまったのも事実。まぁ、HMJM的なものというのも、僕らの勝手な思い込みなんだけどさぁ。
 なんて思いながら見ていて、始まりましたよ第3パート。中年男に連れられてシティホテルの一室に入っていく少女。そこには6人の男たちが待っていた。あからさまに澱んだ空気。それは中年男が主催するロリコン同好会で、少女は男の娘だった。客の前で裸にされ、無毛のワレメを晒し、悪戯される少女。やがて男たちは少女の体にむしゃぶりつき、その様を撮影する。最後には父親自らが少女を貫き…、というダークな内容。この集まりのヤバいムードが上手く演出されていて、堀内君、なかなかやるなぁと感心。
 ところが、全員がカラミ終わって、撮影は完了という場面。DVDが始まって1時間49分29秒から、いきなり作品はドキュメンタリーに突入します。ここで明かされる衝撃の事実を追って、物語は少女役のゆめちゃんの過去を巡る旅へ。はっきり言って、かなりヘビィで、どう考えてもイヤな気持ちになってしまう話なのですが、ゆめちゃんと堀内君のキャラクターがウェットじゃないので、口当たりは意外に軽やか。その辺の手腕も見事。
 昨年、やはり監督対抗戦で行われたドグマ主催の「D−1クライマックス」にエントリーした黒田将稔の「ロリロリパイパン」も似たような構成でしたが、あちらがドキュメントパートをシーンごとに分断し、交互に入れていたのに対して、こちらは終盤のみドキュメント。不意を突かれるような面白さがあり、なるほど、こういう手があったかと感心しましたね。オナニーしたい人は、1時間49分29秒までに済ませておけと(笑)。いや、そこまでだけでも十分にモトは取れるクオリティですからね。
 グラビアなどで一本抜いて、冷静になった後に一色ページでも読むかぁ、といった昔のエロ本の構成を思い出しました。

 続いて松江哲明監督の「24 REAL SEX 苛めて悦び濡れる女との24時間セックス」。こちらもパケが大変素晴らしいです。「少女は挿入される生き物」も、これもHMJM代表の浜田一喜氏の撮影でしょうけど、やっぱ上手いね、この人。
 主演は、山口まゆちゃん。ずっといじめられっ子で、自称M。『女の追いつめられた表情が見たい。いじめればいじめる程、悦び、濡らすような女の顔が見たい』というコンセプトのもと、24時間連続撮影。走るワゴンの中での性感チェック、リモコンバイブ装着しての街頭素人逆ナンパ。その逆ナンした23歳大学生とのセックス、高速道路での露出オナニーに、制服姿で首輪をつけての強制イマラチオ、オジサン男優たちとの3P…。
 んー、なんかどこのAVでもやってるようなメニューなんですよね。今のセルAVじゃ、単体アイドルでも、もっとハードなことやってますよ。「追い詰めた」感が希薄。少なくとも伝わって来ない。3Pで、まゆちゃんが過呼吸になってしまうシーンがあるんですけど、それくらいじゃあなぁ…と、冷酷に思っちゃうのが、今の過激に慣れたセルAVユーザーなんですよ。
 この作品には、もう一本の線が張ってあります。実は、まゆちゃんは以前にもHMJMスタッフの松尾アキヒトとハメ撮り仕事をしたことがあり、お互いに好意を持っているんですね。そんなアキヒト君を加えての撮影。他の男がまゆちゃんとセックスするのを撮影するアキヒト君の苦悩…が、特に伝わって来ない。ラストに、アキヒト君の自宅でのラブラブなセックスを見せてくれるのですが、なんかフツーなんですよね。フツーのセックスというか、フツーのハメ撮り。アキヒト君は、カンパニー松尾の実弟なんですが、エッチの時のしゃべり方とかセックスの仕方がそっくりで、血は争えないもんだなぁ、なんて笑っちゃいましたが、印象としては、それくらい。
 つまり、「女を追い詰めるとどうなるか」も「恋愛感情にある男女がAVの撮影においてどうなるか」のどちらのテーマも描写が、中途半端。と、いうか、まぁ、よくあるフツーのAVだなという印象しかないんですよ。月に何本もリリースされるAVのうちの一本。今回はちょっとドキュメントっぽい味付けもしてみるかなって感じ。だから本来は、特にこうやってレビューする必要はない作品だと思うんです。そういうレベルのAVとしては、別に悪い作品ではありませんから。
 だから本当は、あえてBlogで書かなくても…とHMJM宮下さんには言ったんですけど、「構わないから書いてくれ」とのお返事だったので。実際、某誌のレビュー仕事では、フツーのAV紹介的に書きました。そういう作品だと思います。

 他の「AV OPENチャレンジステージ」エントリー作品ではSODクリエイトの野本義明「トイレのエロ落書きに電話したらエロい女とSEXできるのか?!」が大変面白かった。企画も面白いけれど、それをキチンを飽きさせずに見せられる力量がありますね、この人。編集がめちゃくちゃ上手いと思いました。

HMJM IN AV OPEN公式サイトはコチラ
藤井博之、平野勝之、甲斐正明らの2作品に関するレビューも読めます。


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*1:でも、SODクリエイトの[http://www.av-open.com/grand/g_entry004.html:title=「人類史上初!!超ヤリまくり!イキまくり!500人SEX!!」]はスゲエ! サンプルだけでも必見!

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