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ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

幸せな時代ではあるとは思う。

エロ

 先日、音楽業界の友達(音楽評論家やレコード会社のディレクターなど)と飲んでいて、昔と今の音楽に接する環境の話になりました。僕ら40代*1がティーンエイジャーの頃は、音楽、とくに洋楽ロックの情報などは雑誌やラジオに頼るしかなく、常に情報に飢えていました。それこそ雑誌の1ページ1ページを舐めるように読み、これはと思ったレコードも、なかなか入手できなかったりして、マンションの中にあるような小さな輸入盤屋をハシゴしたりしました。古いバンドの音源などは廃盤になって入手不可ということも多く、それについて書かれた文章を読んでは、そのサウンドを想像するなんてこともありました。
 しかし、今はインターネットを中心に、音楽の情報は溢れています。どんなマイナーなジャンルに関しても情報を入手できるし、それどころか、このバンドを聴きたいと思えば、iTMSやNapstarのような音楽配信サービスを使って、その場ですぐに聴くことが出来ます。いや、YouTubeを使えば、無料でそのバンドの映像まで見られるのです。ああ、なんて幸せな状況なのでしょうか。
 しかし、「それは本当に幸せな状況なのか?」という話になったのです。よりどりみどりで、いくらでも好きな音楽が聴ける状況。水道をひねれば、そこから流れ出してくる水のように好きな音楽を消費できる状況。そんな中で聴く一曲は、僕らが苦労して入手して聴いた一曲と同じなんだろうか? いや、そんなことを考える自体が、旧世代なんだろうなとも思いますが。「オレの若い頃はエレキを持ってただけで不良と呼ばれたもんだよ。それに比べて今の若い奴は…」なんてオジサンたちに言われて、鬱陶しく思ったもんですもんね、僕らも若い頃は。

 そしてエロに関してもまた幸せ極まりない状況ですよね、現在は。もう何度も書いていてることではありますが、ネットにさえつなげれば、おおむねのポルノ的なモノは手に入るわけですよ。それも、だいたいが無料で。僕らが昔あれだけ見たくて見たくてしょうがなかった女性器も、今では何の苦労もなく、いくらでも見られちゃう。
 いやね、最近は特に海外配信の無修正動画を撮り下ろししてるじゃないですか、日本のAVモデルを使って。だから、「ああ、このAVの子、ちょっといいなぁ」なんて思って、名前で検索すると、その手のサイトが出てきて、サンプルであっさりとその子の性器が見れたりするんですよね。企画単体系ならかなりの確率で出演してるし、単体系でもキャリアが長い子だと結構出てます。昔も、AVの流出裏ビデオなんてのがあって、一流AVモデルのアソコが見られて感動したこともありましたが画質が悪くてよく見えなかったりすることがほとんどだったんですよね。その点、今の無修正動画は、ちゃんとソレ用に撮っているからドアップも多いし画質も綺麗。そんなのがサンプルとはいえ、無料でサクサクっと見れてしまう。この子のアソコが見たいと思えば、簡単に見れてしまう。つくづく凄い時代だと思いますよ。
 あと、摘発も相次いでるとはいえ、まだまだ画像掲示板などをチェックすれば素人の無修正画像やら動画やらは、たくさん入手できます。PCとネット環境が無くても、携帯電話さえあれば、誰でも素人、それも女子高生やら女子中学生がニッコリ笑って自分のアソコを広げている画像が見れてしまうのですよ。
 ちょっと昔では考えられないことですよ。だって、ほんの十数年前まではヘアが見えた、見えないで大騒ぎしてたんですよ。
 今は少しでもネットのスキルがあるエッチな人なら、僕らエロ業界の人間とか、産婦人科の先生よりもたくさんの性器を見てるんじゃないでしょうか。

 聴きたい、見たいと思ったら、その場で水道の蛇口をひねれば水が出てくるかのように溢れてくる音楽やエロ。そんな状況の中で育つティーンエイジャーは、どんな音楽観、エロ観を持つんでしょうか。僕ら旧世代とは全く違う感覚を持っているのか、それとも意外に変わらなかったりするのか。興味深いところではあります。

 実はそんなようなことを先日、朝日新聞の取材で延々と語りました。それは8月11日付けの朝日新聞朝刊文化面の「消えた男の子 メディア社会の中で」という記事の中で13行だけ使われております(使われているのは、上記の話とはちょっと違って、ユーザーニーズによってAVが変質したという部分ですが)。その記事では、若者たちは「裸」に飽き、仮想に萌えている、とまとめられていました。

 これからの時代、僕らはどんな「エロ」を作っていけばいいのでしょうか。なんとなく、これまでの「エロ」の時代は、昨年で一度頂点に達したような気がするんですよね。2006年頂点説については、いずれまとめてみたいと思います。

*1:実は今週、僕も40代に突入しますが、この時はまだ30代でした(笑)。

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