ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

今はテレビを見たくない

清志郎死去についてのmixi日記やblogのエントリーの数がすごい。
有名人死去で今まで一番すごい反応なんじゃないだろうか。 にわかファンがこんな時ばかり騒いで…なんて苦々しく思ってる人もいるかもしれないけど、それほど大きな日本のロックイコンだったんだよキヨシロー。他にこんな人いない。匹敵するとしたら永ちゃんと桑田くらいだろうけど、なんか違うんだよね。こんな反応にはならない気がする。

僕はというと、直撃世代ではあるけれど、それほど熱心なRCファンではなく、ライブも一回も見に行っていないし、アルバムも2〜3枚しか持っていなかったけど、それでもヒット曲はだいたい歌えるし、すごい人だなーと思ってた。

でも、昨日TVで唐突に死去のニュースを見た時は、かなりショックを受けた。自分でも驚くほど。

なんか清志郎って、ガンで闘病とか言ってても、絶対に死なない人のような気がしてたんだよね。
えー、清志郎も死んじゃうの? じゃあ、みんな死んじゃうの? 
大瀧詠一も、細野晴臣も、佐野元春も、いつかは死んじゃうの?

なんか当たり前のことだけど、びっくりした。

RCとの出会いはご多分に漏れず、「トランジスタラジオ」。確か中一くらい。で、ちょうどアナーキーも出てきた頃で、清志郎と仲野シゲルの歌い方というのは、どちらもそれまで知っていた歌謡曲の歌手の歌唱法とは全く違うもので、びっくりしたことを覚えている。 えー、こんな歌い方してもいいんだ、って感じ。
なので、RCとアナーキーという全然毛色の違う二つのバンドが、当時の自分の中では一緒になっていた。 自分にとっての「パンク」でした。 歌というものの概念が、ここでグッと広がった。

清志郎の歌は、どんなファンキーな曲でも涙腺を刺激するところがある。今、テレビをつけると清志郎が歌ってるシーンが流れそうで、泣いちゃいそうで、怖い。あとタレントのありきたりの追悼コメントを聞きたくない。だから昨日からずっとテレビは見ていない。

でもつい「トランジスタラジオ」と「ぼくの好きな先生」と「よーこそ」をYouTubeで見ちゃった。

当時バンドをやってた中高生で、ふざけて「よーこそ」をやったことがない人がいるだろうか?

あれもロックの自由度を教えてくれた曲だったなー。

ロックアーチストって、音と曲だけじゃなくて、色々なことを教えてくれる存在なんだよな。 YMOからもヒカシューからも大瀧詠一からも佐野元春からも、そして清志郎からも、色々なことを教わりました。 そういうのは、もちろん海外のバンドでもあるけど、やっぱりダイレクトなだけ、日本のバンドの方が大きいな。

ありがとう。

ご冥福をお祈りします。愛してます。

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