かなやのかにめし(1180円/北海道/A-3)
野獣のリリアンのメンバーであるスギヤマ君(北海道出身)が、狂ったようにハマっている「かなやのかにめし」。だって彼、今大会が始まっってから毎日毎日、のべ十数食もこれを食べているんですよ!
実はワタシも14年前に食べてまして、その時は「単なるノスタルジー駅弁」と切り捨てちゃったんですよ。そうしたら、北海道民たちから強烈な抗議を受けまして、ああ、「かなやのかにめし」は道民にとって神聖にして侵すべからずのソウルフードなのだな、と思い知りました。
思わずこんな漫画まで描きました。
そんなこともあって、もう「かなやのかにめし」には関わらずに静かに生きていこうと思い、今回もスルーを決め込んでいたのですが、スギヤマ君のあまりの熱狂ぶりに、ちょっと食べてみたくなってしまったのです。
というわけで、14年ぶりの「かなやのかにめし」です。
おかずなどの構成は全くかわっていないですね。タケノコと共にデンブ状に炒られたカニがご飯の上に敷き詰められています。
モソモソとした食感とあっさりした味わいも以前と変わらず。
でも14年前とは違って、「あれ、これ美味いんじゃないの」と思ったんですよね。この素朴な味わいが心にしみる。タケノコの歯ざわりもいいアクセントになっています。
14年前は「時代錯誤もはなはだしい」と感じた缶ミカンさえ、愛おしい味わいに思えます。味の濃い佃煮をところどころに挟み込んで食べるのもコツですね。
すごく美味いわけではない、でも、いつでも食べたくなる味。そういう駅弁なんですね。
かつては駅弁に派手な刺激ばかりを求めていたワタシも、歳を重ねてこの味わいがわかってきたのかなぁ、と思いました。
なるほど、これは連食も可能な味わいなのだな。いや、だからといって、十食以上連食するのは、やっぱりおかしいですけどね!