ダリブロ 安田理央Blog

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「御緩漫玉日記」桜玉吉

 書店で桜玉吉の「御緩漫玉日記」の1話分だけ収録した無料サンプル小冊子をもらい、読んだらすげえ面白かったので、あわてて「まんがの森」に走る。昔、ファミ通の連載で読んだり、週刊アスキーの「ゲイツちゃん」くらいしか知らなくて、それほど気にとめてなかった桜玉吉だが、こ、こ、こんなに面白かったとは。虚実入り乱れる日記風漫画で、家を購入する困難やらエロDVDを巡る編集長との攻防やらといった日常モノもイイ味を出しているのだが、アシスタントとしてやってきた女学生トクコとのエピソードが最高。ゆるゆる、じりじりと膨らんでいく煩悩。41歳妻子持ちならではの行き場を失った性欲。でも爆発しない。
 いましろたかしの「釣れんボーイ」でも感じたけど、こういう枯れた煩悩にたまらなくシンパシーを感じちゃうというのは、僕がもう若くないからなんだろうなぁ。血気盛んな若者の話よりも、おじさんの話の方がずっと楽しい。AVでもカンパニー松尾が、時たまこういう感覚を垣間見せてくれる。AVでも漫画でもエロ本でも、どんどんユーザーの中心層は高齢化してるんだから、もっと「枯れた煩悩」を正面切って描いた方がいいのではないかという気もしてくる。
 それはそれとして、トクコちゃんは可愛い。そしてエロティック。そんな女の子と二人きりで過ごして、何もしないなんてえらいなぁ。僕はたぶん、我慢できない。あ、まだ枯れてないということか、僕。
 ついでに、吾妻ひでおの同人誌「産直あずまマガジン増刊 うつうつひでお日記」も購入。こっちも日記。ねじれた枯れっぷりがじんわりと怖い。ああ、怖い。怖い。
 とりあえず、桜玉吉の他の本も買わねば。出会わせてくれたサンプル冊子よ、ありがとう。でも、そういえば、竹熊健太郎さんの「たけくまメモ」桜玉吉のことを触れていて、気になっていたからサンプルを手にしたんだっけ。竹熊さんにも、ありがとうございますと礼を言わねば。

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