ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

「電波男」本田透

 売れてるそうですよ、本田透さんの「電波男」。なんとアマゾンで最高4位まで上がったとか。「電車男」類似本として目を引いたのか? 「もはや現実の女に用はない」「負け犬女は萌えないゴミ!」といった過激なキャッチコピーがよかったのか? 内容はそれ以上に刺激的というかヘヴィなのですが。
 この本は、これまで本田さんが自分のサイト「しろはた」で展開してきた独自の理論というか哲学というか思想を集大成したものです。いや、ほんと、これ思想書ですよ。どんな思想かというと破綻の見えた「恋愛資本主義」を捨てて「脳内恋愛」で生きろ!という魂の叫びなんですよ。熱い政治の時代にマルクスとかにガツーンとやられたように(よく知らないけど)、70年後半にパンクにガツーンとやられたように、この本にガツーンとやられてしまう若者が続出してしまうんじゃないかと予想されます。非常に危険な思想ですからね、「脳内恋愛」。みんなが「脳内恋愛」に走ると人類滅亡してしまいますから。いや、滅亡しなくても、ウチの子供たちが将来年金に苦しんだりしますから。詳しい内容は、ここ見ていただいた方がいいでしょう。
 ま、僕は「好きな仕事しながら妻子と愛のある暮らしを営めて」「ananにエロ師匠として登場する勝ち組」*1ですから、こんな思想は必要ないんですけどね!
 それはそれとして、ネット上では「電波男」はかなりの話題となり、あちらこちらで語られているし、今後、本田さんは思想家として様々なメディアに取り上げられていくと思われるのですが、僕がこのブレイクっぷりを見ながら実感したのが、結局ネットでの動きというのは、紙媒体に結実しないと、世間的には認知されないんだなぁということでした。だって前述の通り、「電波男」のほとんどは、既に「しろはた」で語られていた思想なわけです。そして「しろはた」は、かなりのアクセス数を誇る人気サイトですよ。恐らく「電波男」の部数よりも、ネットで「しろはた」を読んでいた読者の方が多いでしょう。でも、書籍という形にならないと、話題にはならないんですね。まぁ、「電車男」にしたって、ネットでもかなりの話題になっていましたが、世間的な話題となったのは、やはり書籍がベストセラーになってから。どんなにネットで話題になっても、世間からは見えないんですよね。単純に読んだ人の数でいえば、ネット時代の方が多かったと思うんですけどね。なんだかんだ言っても、ネットの力って、まだそれほどではないんだなぁ。

「電波男」の感想のリンク集なんてのも出来てました…。

*1:以上は、「しろはた」で僕に対しての説明。なぜか「しろはた」上では仮想敵になっております(笑)。でも、「安田理央はイケメンだから」と書いたら読者から、「安田理央は別にイケメンじゃないぞ!」と抗議が寄せられたそうです。(;´Д`)

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