ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

映画「電車男」

池袋で見ました

 色々因縁もありますし(笑)*1、見てきましたよ、映画「電車男」。
 正直、あんまり期待していなかったんですが、おお、なかなかテンポもよいし、電車男を応援する2ちゃんねらーたちのキャラも面白いです。中谷美紀エルメスは、ちょっと年齢が上すぎてイマイチしっくりこなかったけれど、「年上女が童貞男を食う話」という面から見ると、それなりに合っているのかも。なによりも、初めての恋に対するトキメキが非常に上手く表現されていて、見ていると柄にもなく甘酸っぱい思いが胸に溢れてきたりして。ああ、おれも恋がしてみたいなぁ、なんて思っちゃったり…(笑)。とりあえず2ちゃんねるのダークな面、シニカルな面をいかに消臭するかが勝負だったわけね。劇中、2ちゃんねるという言葉は一度も出てこないし。必要以上にAAや2ちゃんねる用語は出てこないし。
 でも、まぁ、青春映画として上出来じゃないの…。なんて思ってたんです、中盤までは。
 電車男がデートに失敗するという「原作」にないエピソードが展開する辺りから雲行きが怪しくなってきます。その後の展開は、あまり詳しくは書きませんが、とりあえず、これだけは言わせて下さい。
・雨の中でズブ濡れになるの禁止!
・ボロボロになりながら夜の街を走りまくるの禁止!
・男が泣きながら長セリフ言うの禁止!
後半から見事なくらい「ダメな邦画のパターン」にハマっていくんですよ。そういう安易な盛り上げ方しなくてもいいんだから! なんでもない普通の恋愛が「ドキドキするような奇跡」なんだって気づかせてくれるところに「電車男」の面白さがあったと思うんですけどねぇ。ずぶ濡れになったり、走ったり、号泣したりしないとドラマは作れないという固定観念があるんでしょうね、映画作ってる人って。
 ホント、前半は面白かったんだけどなぁ。

 これなら原秀則版「電車男」の方がずっといいですね。ちなみに一部で話題のAV版「電車男」こと「電車男の接吻とセックス」*2は、かなりイイ出来です。「電車男」に秘められたエロ要素を上手にすくい上げています。つーか、「電車男」とか関係なしに大変エロい映像ですよ、コレ!

*1:以前僕が書いた[http://www.fastwave.gr.jp/diarysrv/rioysd/200405c.html#20040531:title=「電車男」批判]が、あちこちで取り上げられたり、[http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/:title=本田透]氏が「電波男」を書くきっかけになったりした。

*2:監督:二村ヒトシ 主演:小泉キラリ ドグマ より7月15日発売。

Amazon 【最大70%OFF】ミュージックセール