ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

ごきげんべんとう(1500円/A-0/島根県松江駅)



 以前から駅弁の本で見る度に気になっていた駅弁です。日本酒付き駅弁というだけで珍しいのに、なんと辛口の「湖上の鶴」と甘口の「國暉」の島根の地酒2本入り。なにも2本も入れなくても…と思うほどの過剰さに魅力を感じていました。
 その「ごきげんべんとう」が駅弁大会に登場するとなれば、買わないわけには行きませんよ。さすがにパッケージはかなり大振り。駅弁大会で購入時には、これを入れるために一番大きい紙袋を用意されて、ちょっと困りました(笑)。
 行儀良く箱の中に並んでいる2本の酒瓶。100mlサイズと小さいのですが、一升瓶をそのまま縮小したミニチュアボトルで、なかなか可愛らしいですね。律儀に二つ付いているプラスチックのお猪口までミニチュアサイズで、まるで風邪薬のシロップを飲むカップみたいなんですけどね。
 そしておかずのラインナップが、また素晴らしい。鰻、しじみ、ワカサギ、シラウオなど宍道湖七珍と言われる地元の名産を中心にズワイガニやカブ漬け、タケノコ、ハジカミ、チクワなどがチマチマと詰まっています。どれもこれも味付けは濃いめで、酒の肴にぴったり。と、いうか、酒のことしか考えていないという、正に酒飲みのための駅弁ですね。
 そのため、ご飯には全くといっていいほど力が入っていません。小さめのおにぎりが4つ、サランラップに包まれて入っているんですが、その不味いこと。これだけ不味いお米は久しぶりという感じ。これなら入れない方がマシなレベルです。
 ただ、そこまで徹底した酒重視米軽視の姿勢は、なんだか潔くて、ちょっと好感が持てたりして。いや、ご飯が美味しいに越したことはないんですけどね。
 ミニチュアボトルから小っちゃいカップにお酒をついてチビチビと呑みながら、ちょっとずつの肴をチマチマつまむ。豪快さとは全く無縁ですが、酒飲みとしては実に楽しい。
 お酒は1本でもいいような気がしないでもないですが、2本あると豪華な気持ちになりますね、やっぱり。
 2本を呑み終わりで、肴もちょうど終了。大変いいバランスです。これで1500円というのは、すごくお値打ち感高いですね。日常的にもっと食べたい(呑みたい)駅弁です。

追記:そしてもうひとつイイ感じなのが、掛け紙のイラスト。男二人が顔を赤らめてごきげんになってます。なんかちょっと妖しいムードなのがイイです。

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