今回のチラシを初めて見た時に、一番気になったのがこの「鯖威張る弁当」です。
「鯖の水煮缶を使った炊き込みご飯に、鯖の塩焼きをのせた鯖つくし」
鯖の水煮缶って! そして鯖以外は大根さくら漬とのみ。正に鯖だけで勝負という潔さ。そして648円という駅弁としては破格の安さ。
魚の中で一番好きなのが鯖、そして鯖の水煮缶ラブなワタクシにとっては、どストライクすぎる駅弁ではないですか。
しかも作っているのは、経営危機を「ぬれ煎餅」などのヒットで乗り越えた、あの銚子電鉄。
これは気になって当然でしょう。
しかし、大会初期は、昼過ぎには売り切れてしまったりしていて、ああ、さすがに注目されてるのかなぁ、と思い、祝日である今日なんかは入手不可だろうなぁと半ばあきらめていたのですが、行ってみるとなぜか行列ゼロで、ワゴンに山積み。え、なに? みんな気づいてないの?
慌てて、速攻でゲットしましたよ。
ほか弁のような発泡スチロールの容器をくるりと包む掛け紙には、鯖の写真と共に、どこかで見たようなタッチの駅員のイラストが。下のクレジットを見ると、日野プロダクションの文字が!
やっぱり日野日出志先生!
駅弁に日野日出志先生!
実は、このキャラは、以前に銚子電鉄が出した「まずい棒」の時に描かれたまずえもん(魔図衛門)というキャラだそうです。
安銚18年9月31日生まれ。「まずい...」という言葉に反応して魔界からやって来る異星人で銚電ファン。
駅弁なのに「まずい」って……。
魔図衛門のイラストの下には「経営状況はまずいけど、これはウマい!」のコピーが。
この掛け紙には、
「鯖威張る電鉄 経営がサバイバル 存続に向けて頑張ってます」
「サバは英語でMackerel 長いものにはマッカレル」
「人をさばくな サバをさばけ」
「世界一ムダな豆知識 マ行をバ行で発音すると あらフシギ 鼻が詰まって聞こえます やませさま~!→ヤバセサバ~♪」
「砂漠で鯖を売りサバく」
といった意味不明の文章が、エヴァ風の字組みでびっしりと表記されています。
なんだ、このヤケクソな感じ……。
掛け紙ばかりに時間を取られてしまいましたが、肝心の中身に行ってみましょう。
水煮缶を炊き込んだご飯の上に、塩焼きがドーン。使わせはさくら大根。以上! なんと力強い弁面でしょうか。
ご飯は、うん、たしかにサバ缶の味。大きめの身もゴロっと入っていたりして、これはおれの大好きな味。刻んだネギもいいアクセントになっております。
そして塩焼きもボリュームあります。小骨があるので、チマチマと箸でほぐしながら食う感じになりますが、これもまたよし。
あー、これサバ好きにはたまらないですよ。今のところ食べた今大会の駅弁では文句なしにナンバーワン。個人的今大会優勝候補ですよ、これ。値段の安さも嬉しいし。
家で食べる時の裏ワザとしては、ご飯にマヨネーズを少し混ぜて食うとさらに美味さ倍増です。お試し下さい。