ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

せんべろ古本ツアー都電荒川線編

 半年ぶりのせんべろ古本ツアー、今回は都電荒川線編。今、都電荒川線って「東京さくらトラム」って愛称になってるんですね。でも、そう呼んでる人、いるのかな…。

 集合は午前11時、池袋の「鳥良商店」。なぜ荒川線の無い池袋に集合かと言えば、池袋から荒川線の鬼子母神前駅に歩いて行く途中に「古書往来座」があるので、そこを一軒目にしようという狙いだったのです。「古書往来座」は12時開店なので、「鳥良商店」で一時間飲んでから向かえばちょうどいい。

 11時集合というのに、こういう時だけは時間よりずいぶん早くから揃ってしまうのが古本トリオ(笑)。おかげで時間どおりに来たゲストの小山さんが、なんか遅刻しちゃったみたいな雰囲気になってました。
 そう、今回は、とみさわ昭仁柳下毅一郎安田理央の古本トリオに加えて、ブログ「古本屋ツアー・イン・ジャパン」小山力也さんがゲスト参加! 僕らも古本屋を探す時はいつも「古本屋ツアー・イン・ジャパン」を参考にしているわけですから、これはもう最強の助っ人といっていいでしょう!

furuhonya-tour.seesaa.net

 さて「鳥良商店」、今どきのチェーン居酒屋ではあるんですが、大きな窓際の席だったので、開放感があって非常に気持ちよかったですね。24時間営業なので、早朝にこの席で、池袋の夜明けを眺めながら飲むのも、乙だなぁとか思いました。

 さて、12時を過ぎたので、ぶらぶらと明治通り沿いに歩いて「古書往来座」へ向かいます。ところが、あれ? 開いてない…。定休日でもないみたいですが、シャッターはしまったまま。


ということだったらしいですが(笑)、諦めて雑司が谷方面へ向かいます。

 実は先々週の日曜日にこのあたりで「鬼子母神通りみちくさ市」という路上古本市が開かれていて、その時に出店していた小山さんに今回のツアーの話をして誘ったのでした。
 さて、まず一軒目は「旅猫雑貨店」。和雑貨と古本の可愛らしいお店なんですが、古本には意外な掘り出し物も多かったりします。しかもこの手の店には珍しく、値付けも安めなのがうれしいですね。
https://www.instagram.com/p/BV3oAl7jP0v/

 僕は
「エロスの美学」(加藤周一池田満寿夫 1981年)
「ロック音楽があなたを殺す日がくる!」(鬼塚五十一 2000年)
の二冊を購入。
https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61LXm90RnbL._SL500_.jpg

「ロック音楽~」は「海外の殺人事件の裏に潜むハード・ロックの恐怖、死に急ぐミュージシャンたちの悲惨な末路、暗躍する謎の黒魔術教団…。聖書に預言された獣の数字666がロックを通じて若者を洗脳する。そして今、日本のロックが狙われる!。」という本ですね。

 二軒目は「ジャングルブックス」。こちらも占いとパワーストーンと古本のお店。アート~サブカル系に強い品揃えです。8トラックカセットと、プレーヤーを売っていたのが気になりましたねぇ。

 途中、小倉屋製菓で鉄板焼きせんべいミックスなどを購入して食べ歩き。なんとなく買っただけなんですが、これ、美味いね。
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https://www.instagram.com/p/BV3qBJ4DCI9/


 はい、ようやく荒川線に乗りますよ。一日乗車券400円を購入します。
https://www.instagram.com/p/BV3rTOzjxZG/

 まずは「滝野川一丁目」で下車。古き良き商店街といった風情の町並みの中に、これまた古き良き時代の古本屋といった趣の「龍文堂書店」。



https://www.instagram.com/p/BV3yqrHD6-T/


表の平台の雑誌は新刊ですが、店内には古本、古漫画、古雑誌がぎっしり。僕のお目当ての昔のエロ雑誌は、ないかなぁと思ったら、古雑誌の地層の奥の方にごっそりと発見。興奮しながら掘り起こします。

バチェラー 1996年5月号
バチェラー 1997年7月号
バチェラー 1998年8月号
おとこの遊艶地 1993年1月号
GENT 1993年5月号
1996 U.S.A ポルノカタログ
TOKYO TOPLESS 創刊号1997年10月号
マドンナハウス 1996年8月号
AVいだてん情報 1992年1月号
宝島 1997年11月26日号
宝島 1999年2月17日号

と、11冊を購入。書いてある値段どおりなら、合計2680円なんですが、オヤジさん「1000円でいいや」と、あまりにも豪気な値引きをしてくれました。嬉しい!
 他の人たちも、ずいぶんオマケしてもらえてたようです。

嬉しいけど11冊分の雑誌は重いのなんの。三軒目にして、荷物がこんなに重くなってしまって、先が思いやられます。

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 次は王子で下車。

 四軒目は「honkbooks」。オシャレ系の古書店で、ちょっと気になる本もあったんですが、既に背中のリュックの中に13冊あると、なかなか重さを増やす気になれず、購入無し。
https://www.instagram.com/p/BV30VyqjIjU/


 五軒目は「山遊堂」。3フロアの大型店です。


ここでもいくつか気になった本はあったんですが、「華中華」(西ゆうじ・ひきの真二)のコンビニ版の第8巻を100円で購入するにとどめました。これ、チャーハンに特化した珍しい料理漫画で、原作者が急死してしまったので、話が途中なまま、この巻で終了なんですよね。

 さて、ここでそろそろガソリン入れますか。そこで入ったのが「山田屋」。昼休み開けに、まだ店内の電気が点け切らないままに突入したんですが、あっという間にお客さんでいっぱいになりました。しかも、いい感じのオヤジばっかり。愛されてる店なんだなぁ。
 テーブルとテーブルの距離もたっぷりあり、天井も高くて、ゆったりとした作り。なおかつお酒も料理も安い。あー、こりゃ、いいお店ですよ。

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https://www.instagram.com/p/BV4D3r8Dov4/


 ずっとここで飲んていたいという気持ちを、なんとか振り切って、荒川線に乗ります。

 次は梶原で下車、というか、荒川線のホームに隣接というか直結というか駅の一部というか、そんな感じの立地の古本屋が「梶原書店」。これまた古き良き時代の古本屋。時空間がごちゃごちゃになったような本の山、本の山。
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 さて、荒川線の終点駅である三ノ輪へ。降車ホームからすぐのところから始まる商店街アーケードの入り口に「古書ミヤハシ」。


ずいぶんさっぱりした感じの店内で、ブックオフなどの新古書店と、昔ながらの古本屋の中間といった趣。荒川線終点ということにちなんでいるのか、やたらと鉄道関係が充実。

「マル秘 人に言うなよ、見せるなよ!」のキャッチコピーが表紙に書かれた小冊子「性神と秘佛探訪」を購入。伊豆半島性神についての研究書。
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 終着駅で終りと思いきや、ここで庚申塚までひきかえします。
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 庚申塚でラスト八軒目となる「かすみ書店」へ。これまた古き良き時代系古本屋。
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うーん、ここも僕の欲しい古いエロ雑誌はないかなぁ、と思いつつ古雑誌の山をチェックしていると、「さぶ」「サムソン」などのゲイ雑誌の山の下の方に、普通の(笑)古いエロ本が潜んでいるのを発見し、発掘作業にかかります。その一番底に、1967年4月号の「漫画讀本」を発見。これ、いつからここに眠っているのか、ものすごい埃にまみれてました。サクっと埃を払って裏表紙を見ると「60円」の文字。さすがに60円だけ買うのも気がひけるので、そのちょっと上の層にあった「ビデオメイトDX」2001年9月号も購入することに。AVのDVDが登場しはじめた時期で、そのへんに触れた記事が興味深かったのでアダルトメディア史の資料として。
 ところが、レジへ持っていくと、おばさん、丁寧に時間をかけて「漫画讀本」の埃を払ったあげく、「こんな汚いの、お金取れないわ」とサービスしてくれました。ありがとうございます。

 ということで、せんべろ古本ツアー荒川線(東京さくらトラム)編は終了。打ち上げは、庚申塚ホームにある「御代家」。
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 梶原の「梶原書店」同様に、ホームに直結した飲み屋です。ここで打ち上げをしたかったので、最後に庚申塚を持ってきたのでした。
 入り口の雰囲気だと立ち飲みの狭い店かなと思いきや、奥行きがあって、奥のテーブルを陣取って、ゆっくりと飲みました。
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 さて、とみさわさんの収穫は本8冊にCD一枚、雑貨ひとつ。本日の掘り出し物は「お産全書」。いい表紙ですね。
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 柳下さんの収穫は9冊。掘り出し物は「死刑囚の思ひ出」。相変わらず犯罪本好きですね(笑)。
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 ゲストの小山さんの収穫は7冊。掘り出し物は三上寛の「北津軽郡東京村」。名盤「 ひらく夢などあるじゃなし」収録の曲名ですね。
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 そして僕の収穫は17冊(内雑誌13冊)。特にコレ!という掘り出し物はなかったんですが、強いて言うなら「漫画讀本」かな。無料でしたけど。
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https://www.instagram.com/p/BV4mitFj0zC/

 という感じの、せんべろ古本ツアー荒川線編でした。今回は、やっぱり強力な助っ人、小山さんの参加が大きかったですね。どこの古本屋の話しをしても、みんな知ってるというのが、ホントすごかった。歩く古本屋データベースですよ。

 2010年から始めたこのツアーも今回で13回目。さて、次はどこを攻めましょうかね。
 それはそれとして、飲み屋中心に荒川線を回るというのも、やりたいなぁ。とりあえず山田屋には、また行きたいです!

追記:「古本屋ツアー・イン・ジャパン」でもこの日のレポが! 詳しい!
furuhonya-tour.seesaa.net

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