ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

24時間DVDが付録について980円!


 以前にも「AVアイドルnao.の愛液が付録に」といった狂った企画を紹介したベストマガジンスペシャル(KKベストセラーズ)が、またもやりましたよ。今度は24時間DVD付! 以前にも「最新裏DVD24時間」(司書房)という24時間分のDVDがついたムックが2800円で出たことがありましたが、ベストスペシャルは980円ですからね。しかも「最新裏DVD24時間」はタイトル通りに裏DVDのダイジェストに修正をかけたものを収録していたわけですが、こちらは基本的に撮り下ろし。すげえ!
 24時間テレビをパロディ化したバラエティショー仕立てになっていて、それなりに凝った作りになってます。まぁ、コンビニ売りのエロ雑誌ですから、ハードさという面ではそれほど期待は出来ないんですが、それでもパラダイステレビ24時間テレビくらいの露出度はありますね(笑)。正に24時間テレビを見る感覚で、ダラダラと流し見するには十分すぎるクオリティです。
 980円でDVD3枚組24時間というと、一枚あたり約330円、一時間あたり40円! うわー、狂ってるなぁ、ベストスペシャル。まぁ、この狂ったパワーがエロ雑誌ナンバーワンとして独走させているんでしょうけどね。
 しかし、エロのデフレもここに極まり! この先、どーすんのよ!

自力復刊した「薔薇族」

 元祖ゲイ雑誌である「薔薇族」が33年の歴史に幕を下ろしたのが2004年。その後もメディアソフト、ナビゲイターと版元を替えて復刊するも、いずれも短命に終わってしまいました。しかし「薔薇族」は不死鳥、なんと自費出版の形で3度目の復活を果たしたのであります。
 週刊朝日4月27日号での伊藤文學編集長のコメントによれば「地方にはインターネットなんか使えない年配者が結構いるんだね。『薔薇族』は心の支えみたいなところがあったから。そういう人のためにも、何としても出そうという気にさせられたわけ」 とのこと。おお、やっぱりここでも、紙=ネットの使えない人の図式が! ネットが使えない人を切り捨てちゃいけないということなんですが、逆に言うとそういう人たちが簡単にネットを使うようになったら、紙の雑誌は滅びちゃうのかなぁ。
 おなじみ(?)文志奇狩都さん(ex一文字カルト)が全面的に制作に関わっているこの自力復刊版「薔薇族」、ゲイ雑誌というよりも、、「薔薇族」の歴史を振り返る「薔薇族」雑誌となっているところが面白いですね。例えば特集は、薔薇族の編集部であった第二書房社屋(伊藤氏の自宅でもあった)取り壊しにちなんでの「昭和49年 それは、薔薇族の『家』だった」。社屋に読者を招いてのパーティが行われた時の記事や、雑誌「すまい」「男の隠れ家」に社屋や伊藤氏の部屋が紹介された記事まで再録するという非常にマニアックな切り口! 
 そして目玉は、あの「ウホッ!いい男」「やらないか?」でおなじみのヤマジュンこと山川純一の未発表作品!
 狩都さんの志向が反映されているのだろうけれど、ゲイじゃなくても楽しめる本になっているのですね。いや、むしろ、これ普通のゲイの人が読んで楽しいのか?(笑)
 狩都さんのゲイ文化発掘の熱意には頭が下がります。ネットにばるぼらさんがいるように、ゲイ文化には文志奇狩都さんがいるのだなぁと思ったりして。

 
自力復刊『薔薇族』初号(定価900円)の入手方法はこちらを参照して下さい。
文志奇狩都のアヤシクない日常
http://karuto.blog8.fc2.com/
月刊『薔薇族』編集長伊藤文學の談話室「祭」
http://bungaku.cocolog-nifty.com/barazoku/

最近、イイ!と思ったもの

ここ最近で「これ当たり!」と思ったモノをランダムに紹介します。

●マンガ「9で割れ!」4巻(矢口高雄 講談社漫画文庫)
釣りキチ三平誕生前夜」と副題がついた、矢口高雄のデビュー前の銀行員時代を描く半自伝的マンガ。好きなんですよ、矢口高雄。特にエッセイ的な作品がいいんです、「ボクの手塚治虫」とか最高。この4巻が完結編なんですが、3巻が出てから1年以上音沙汰がなかったので心配しました(笑)。

●マンガ「彼女を守る51の方法」1巻(古屋兎丸 新潮社)
これまでの古屋兎丸作品は、やはりどこか「鑑賞する」といった楽しみ方だった(ギャグマンガも含む)のだけど、本作はグイグイと物語に引き込まれた。東京大震災が起きたらというシミュレーション。ウンチクも多く、21世紀版「サバイバル」。

●DVD「新基準モザイクで甦る伝説の女優16人」(hmp)
三田愛、久里マリ、伊東怜、古都ひかる、夕樹舞子、安倍なつき、小室友里、憂木瞳、星野くるみ、浅倉舞、片瀬あき、白石ひとみ、神谷沙織、若菜瀬奈、長谷川瞳、青山可奈の16人のアイドルの旧作をビデ倫の新基準モザイクで修正しなおしたもの。今年に入ってからのビデ倫モザイクって、下手したらセル系よりも薄いんですよ。性器の形状、丸見えですよ。すごい時代になってきたなぁと、とりあえず感動しました。ちなみに今年8月からのヘア・アナル解禁前審査作品なので、ヘアこそ見えませんが、それでもスゴイ。

●DVD「集団性的いぢめ女学園」(クロス)
根が陰湿なサディストなので(笑)、いじめっ子モノは好きなんです。クラス全員で一人の女の子をいじめるというものでは「集団いじめ学級」シリーズ(SOD)という名作がありましたが、本作はなぜかクラスがいじめる側といじめられる側に二分されていて、教師を含む16人のいじめっ子が、15人のいじめられっ子をいじめ倒すというもの。永井豪スペオペ宙学」のアガゾス星人のエピソードを思わせるような、モロな差別モノですよ、コレ。深読みしたら大変なことになりそうな快作。

●名物「西郷丼」(上野 聚楽台)
上野の超老舗レストラン、聚楽台の名物。サツマイモ天ぷら、薩摩揚げ、 明太子、そぼろ、豚の角煮、温泉卵、ほうれん草がのったボリュームたっぷりの丼。とりあえず鹿児島周辺に関係するものを集めてみましたという具のラインナップがいい。聚楽台はビールも美味いんだよね。具をつまみに生2杯は行けます。

●グッズ「綿パイル・アイマスク」(無印良品)「IDEA HACKS! 」という本で、アイマスクがあると仕事中に休憩する時に便利と書いてあったので、さっそく購入。あー、確かに視覚を遮断するだけで、リラックス度が違うわ〜。

●雑誌「ブルータス 9月15日号 水族館に行ってみない?」(マガジンハウス)
あちこちで話題の号。僕も子供たちも水族館好きなんで、もちろん購入。しかし、最近どーもビンボーくさい誌面ばかり見ていたので、いかにもマガジンハウス的な金をかけた誌面が新鮮。昔はこういうのが鼻についたけど、やっぱりいいですなぁ。付録にDVD付。ブルータス、お前もか。

<番外編>
●雑誌「KING 創刊号」(講談社)
鳴り物入りで創刊された男性総合誌。超大手が気合いを入れてるだけあって、こちらも金がかかってる誌面だなぁ、がんばってるなぁとは思うのですが…。うーん、なんだか読むとこないね、これ。このボリューム感も今の時代にはマイナスな気もするし。まぁ、ビジュアル中心の総合誌ってスタイル自体が、やっぱり古いのかなぁと改めて感じました。この手の雑誌としては、これが最後の花火となるような予感。ただし仕事を下されば、前言は撤回するつもりであります(笑)。

モバイルプレスEX(技術評論社)

 もはや死語ではありますが、「モバイル」って好きなんですよ。データの詰まった小さな電子ガジェットが好きなんですね。これまでにもコミュニケーションパルとかWindowsCE機のテリオスVJ2とか、文字電話のテガッキーとか。ザウルスに至ってはC1、MI-E1、SL-C750とずいぶん愛用しました。C1とSL-C750なんか、故障に備えて2台ずつ買ったくらいですよ。自宅にパソコンを置いていないから、ネットをするためという理由なんかもあるんですが、常に事務所で使うメインのPC以外にモバイルマシンを持ってたわけですよ。最終的には、VAIO type-UというフルスペックのウインドウズXP機なのに、キーボードレスという変わったマシンに落ち着きました。あー、やっぱメインマシンでもモバイルマシンでも、同じデーターが使えるのはいいなぁ、なんて結論になったわけです。どんどん小さいXP機が出て欲しいなぁ、と。
 でも、それほどベタ惚れしていたVAIO type-Uも次第に出番がなくなって、しまいっぱなしの状態になっていったのです。それは携帯電話のせいでした。もうね、ケータイで済んじゃうんですよね。今、僕はauのW21CA(カシオ)というのを使ってるんですが、Winの使い放題にしたら、もう便利便利。携帯向けサイトだけじゃなく、jigブラウザを使えば普通のサイトもサクサク見られるし、リモートメールを使えばPCのアドレスに来たメールもチェックできる。デジカメとしても十分使えるし、液晶の性能もあがってるので、データブラウザとしても十分使えます(僕はかなり大量のデジカメ画像やテキストをSDカードに入れて持ち歩いてます)。もちろんケータイで不便だなぁと思うことも多いんですが、そういう時はノートPC使った方がいいわけで。中途半端な存在のPDAは、僕にとってニーズはなくなっちゃったんですね。
 世間的にも、PDAのニーズはなくなっちゃったみたいで、かつてはpalm、ポケットPC、ザウルスが三国志のごとく覇を競ってたものですが、日本市場においては、palmが撤退*1ポケットPCも瀕死。*2なんとかザウルスが孤軍奮闘しているという状況です。家電量販店やPCショップに行ってもPDAのコーナーはどんどん縮小されています。僕も結局今は見限ったような状態になってるわけですが、うーん、寂しいなぁ。
 ほんの数年前まで、たくさんあったモバイル雑誌もどんどん休刊し、最後の砦といわれたモバイルプレス(技術評論社)も昨年冬で惜しまれながら休刊。ああ、もうモバイルの火は完全に消えてしまったのか…。と、思っていたら、復活しましたよ、モバイルプレス。 「モバイルプレスEX」としてリニューアルして!
 中身を見ると、携帯電話の記事がメインになっているのは、やはり時代なんでしょうね。でも、まぁ、後半にはpalmやポケットPC、ザウルスはもちろんSymbianOQOなんかの記事も載っていてモバイル好きにとっては、たまりません。休刊前にあったTiPO(TRON搭載のPDA)とかラピュタ(腕時計型PDA)、シグマリオン(ドコモが発売してたCE機)、LX(永遠のモバイル名機)のコーナーがなくなっちゃったのは残念ですけどね。
 なんかね、好きなんですよモバイルプレス。マニアックなの。おたくではなくマニア。鉄道マニアとかの世界に近いストイックな濃さが誌面から伝わってきて嬉しくなります。僕自身はそれほど濃いモバイルマニアではないんですけど、彼らの濃さにクラクラするような魅力を感じます。ああ、マニアの世界はいい。おたくとは違うんですよ、おたくとは。

*1:最後まで頑張っていたソニーのクリエも今年、新製品の凍結を宣言。事実上、日本市場ではpalmは滅びてしまった。アメリカ本国でも迷走中。

*2:国内では、ほとんど新製品が出ていない状況。海外でもPDAよりも携帯電話に搭載されることの方が多いようだ。

「月刊カチョー!」日本ジャーナル出版

 史上初の課長専門エンターテインメント! な雑誌「月刊カチョー!」が創刊されました。課長世代に向けた雑誌ってことのようですが、課長世代って30代後半から40代という認識みたいですね。僕は会社のこと、疎いのですが、課長ってそんなに若いんだー。37歳の僕はモロに課長世代ですな。
 内容は特集が「嫌われたくない」で、上司や部下、女性社員や家族に嫌われないための心構えのハゥトゥ。「いまさら聞けないカチョーの常識」では、日本の政党の系譜や中近東情勢、銀行業界再編などをわかりやすくまとめてます。「親が知らない子どもの素行」では、マンバやセンターGUY、お兄系、グロロリ、小中学生売春などを解説。連載は「スーパーカー列伝」に「大衆酒場の世界」に「70's&80's MUSIC FILE」。「おもひでモノ図鑑」の第一回はタミヤです。そしてマンガは、とがしやすたか本秀康、そしてなんとあの「プラモ狂四郎」のやまと虹一による「プラ課長 錦四郎」ですよ。
 ガンプラ世代って、もうちょっと下のような気もするのですが、とにかくこのマンガがすごいですよ。花丸物産の課長である鏑木錦四郎(35歳)が、息子(狂四郎という名前なのだが…)がSDガンダムのプラモを作ってプラモ大会に出場しようとしたことをきっかけに、かつてのガンプラ熱が再発するというストーリー。
「見ろ 錦四郎! おまえが夢を忘れサラリーマンとして社会の波にのみこまれて自分を見失っている間に、ガンプラはこれだけ進化したんだー」
「おれはガンプラの今浦島ってことか…。たしかにガンプラに夢中になっていたのはZガンダムあたりまでで、受験だの就職活動に追われ、ごく自然におれの中からガンダムが消えていった…」
「そして…おれの体の中で再びガンダムの鼓動が鳴りはじめた」
と、熱いセリフのオンパレード! 今までのマンガなんかではバンドとかスポーツで、こういうパターンはあったけれど、ガンプラですよ。もはやガンプラはそこまで定着した文化となっているのですな。
 しかし、この雑誌、全体的には「GON!」や「BUBUKA」の流れのB級ニュース雑誌っぽいテイストなのですが、結構マジメ、というかフツー。本気で課長世代に読んでもらう雑誌を作っているような気がします。ま、逆にいうと「BUBUKA」とかのディープな凄みは感じられないんですが、読んでみると割と楽しいのですよ。このユルイ感じも、疲れなくていいなぁ、と。ほら、オトナ向けを意識した雑誌って、なんか高級感あふれるものが多いじゃないですか。高級ブランドに、洒落たバー、老舗の蕎麦屋みたいな。ああいう肩肘はったものじゃない「オトナ向け」雑誌って、意外になかったような気がするんですね。
 雑誌やら本を買うのって、もはや30〜40代だけといってもいいくらいなんで、もう完全にこの世代にターゲットを絞って、その中で細分化していくのはアリだなぁ、と思いました。

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