ダリブロ 安田理央Blog

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新刊「日本エロ本全史」発売

『AV女優、のち』(角川新書)から、ちょうど一年ぶりの新刊『日本エロ本全史』(太田出版)が本日発売となりました。ここんところ一年に一冊のペースですね。いつも、3ヶ月くらいで書けると思って着手するんですが、結局一年かかってしまう(笑)。

 この『日本エロ本全史』は、戦後70年以上に渡る日本のエロ雑誌の歴史をまとめた本で、1946年の『りべらる』から2018年の『FANZA』まで、エポックメイキングな存在となった雑誌の創刊号を100冊紹介したものです。

 日本のエロ本の歴史について書かれた本としてはこれまでにも、『「奇譚クラブ」とその周辺」(濡木痴夢男)『ポルノ雑誌の昭和史』(川本耕次)『エロ本黄金時代』(本橋信宏・東良美季)『エロ本水滸伝』(池田俊秀)『エロの「デザインの現場」』(有野雄一)など、数々の名著があるのですが、現代に至るまでの「通史」をまとめた本はなかったんですよね。特にエロ本が90年代以降、どのように「死んだ」と言われるようになっていったかの変貌を追った文章というのは、ほとんど無い。自分が本格的にエロ本業界と関わるようになったのが90年代以降ということもあり、そこは書いておきたいと思ったのです。

 もともと古雑誌を集めるのが好きで、十年ほど前から意識的にエロ雑誌の創刊号を集めるようになっていました。そのコレクションがこの本のベースになっているのですが、「通史」を語ろうと思ったら、あの本も入れなくちゃ、この本を欠かすわけにはいかない、ということになり、結局半分くらいは新たに入手することになりました。古本に限らず、本はリアル店舗で買う主義なのですが、さすがに必要に迫られてネット通販やネットオークションに手を出すことになり、ひたすら「エロ雑誌 創刊号」で検索する日々でした。
 というわけで、この本で紹介している100冊の創刊号は全て僕の所持しているコレクションです(本当は、どうしても数冊入手できずに編集部などからお借りしましたが…)。

 オールカラーで創刊号100冊、さらに後の号や関連誌などの図版もたくさん掲載しておりますので、実際には300冊ほどを紹介しており、ボリュームも充実したものになったと自負しております。
 しかし、出版社の方針で書店ではシュリンクされて販売するとのこと。ビニール本ですね(笑)。でも、この本は、ぜひ中身を見てもらいたい! 中身を見てもらえば欲しくなるはず! 
 ということで、中身をパラパラめくる動画を作ってみました(笑)。


 エロ本だって立派な文化なんだ、なんてたいそうなことを言うつもりはないんですが、現在40代以上の男性にとっては、共に成長してきた友人みたいな存在なのではないかなと思っております。
 ああ、あんな雑誌もあった、こんな雑誌もあった、と懐かしい友人を思い出すような気持ちで手に取ってもらえればな、と思っております。


100冊の掲載誌リストや内容については、こちらを御覧ください。

太田出版公式サイトwww.ohtabooks.com

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