ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

マイホーム・パパ・ゴーズ・トゥ・伊豆熱川(後編)

 さて翌日。東海林さだお原理主義者の僕としては、「温泉旅行の神髄は朝風呂、朝ビールにあり」との教えを忠実に守りまして、しっかりと朝風呂・朝ビールを満喫。前日に入った時はムスコと一緒で、落ち着けなかったのでそれを取り返すかのように、のんびりと露天風呂を楽しみました。月曜の朝ということで、他にお客さんもほとんどいなくて、貸し切り状態! ああ、なんと素晴らしい。そしてその後の缶ビール! うー、極楽、極楽。いやぁ、東海林先生の教えに間違いはないよな。

 チェックアウトした後、ふらふらと海岸へ。駅と海岸の間にちょっとした盛り場があって、そこには温泉街名物の射的やスマートボールが健在なんですね。ただ、さすがに昼間はやってないみたいで残念。昨夜、来ればよかったなーとも思いましたが、まぁ、そんな暇はなかったか。

 ちょっと小雨がパラついたりしてて、どうしようかとも思ったんですが、なんとか晴れてきて、子供たちは砂浜で大はしゃぎ。まぁ、アレですね。子供というものは、海でも川でも、水があれば大喜びで遊んでますね。貝殻を拾ったり海藻を拾ったり、そしてこの砂浜には温泉が流れ込んでいるところがあったりして、なかなか面白いです。水たまりかなぁと思って触ると熱かったりして。

 帰りのスーパービュー踊り子号は16時31分。池袋行きはこれ一本なんですね。それまでの5時間をどう過ごすか。放っておけば2時間くらいは砂浜で遊んでいそうだし、足湯とか日本仮面歴史館とか、面白そうな場所は色々あるんですが5時間は、さすがに持て余しそう。
 というわけで、電車で2駅先の伊豆稲取にある伊豆バイオパークに行くことにしました。熱川駅で、バイオパークの入場券と稲取までの電車代、そして稲取駅からバイオパークまでの往復バス代がセットになったクーポンを売っていたので、これを購入。
 鈍行で稲取までは10分くらい、そして稲取駅からバイオパークまでもバスで10分くらいなのですが、このバスが一時間に一本くらいしか無いので事前に調べておいた方がいいでしょう。僕は熱川駅の観光案内のお姉さんに教えてもらって助かりました。
 さて、伊豆バイオパーク。つい「バイオハザード」の発音で言いたくなってしまいますが(今、wiiのバイオハザード4にハマってるもので…)、ようは動物園と遊園地が一緒になった、東武動物公園みたいなところです。ただ、妙にユルいムードがあって、いいんですよねぇ。

地元出身の漫画家、秋竜山先生のイラストがあちらこちらに描かれているのが、またムードを盛り上げてくれてます。

 特にこの日は、朝に雨が降っていた月曜日ということで人出がほとんど無しの貸し切り状態でしたからね。そりゃあ、快適ですよ。
 まずはサファリバス。これまた貸し切り(笑)。富士サファリパークとか那須サファリパークみたいなものを想像してはいけません。キリンとかシマウマとかサイとかダチョウとか、草食系の動物ばかりなんですね。だから、実にのんびりしております。途中で、キリンが窓に近づいて来てびっくりしましたが、窓の外側にエサが備え付けてあるんですね。キリンはそれを食べに来るわけです。キリンの顔がドアップで迫ってきて、これはなかなかの迫力です。

 そして動物にエサをあげられるコーナー。一束100円のカットニンジンを、ヤギやヒツジ、そしてキリンなどに食べさせることが出来ます。キリンに直にエサをあげられるなんてのは、珍しいんじゃないでしょうか。長くて黒い舌をヒュンと伸ばして、器用に食べてくれます。
 このバイオパークで一番楽しみにしていたのが「わくわくふれあい広場」。ウサギやモルモットあたりは、どこでもありますが、カピパラ、ハリネズミ、アルマジロに触れるというのは珍しいのでは。

ハリネズミやアルマジロって意外に顔が可愛いんですよ。


そして、のーんとした顔のカピパラさんがウロウロ、ゴロゴロ。

さらに檻の中ですが、「こんにちわ」「おはようございます」としゃべりながら、ペコペコ頭を下げるオウムのアッコちゃん。ムスコがやたら気に入って、ゲラゲラ笑ってました。普通のふれあいコーナーって、係員がずっと横で監視してたりするんですが、ここはお姉さんが一人だけの放任主義(笑)。いや、このバイオパーク全体がそういう感じなんですよね。そのユルい感じにグッと来ましたよ。ま、月曜で客が少なかったからかもしれませんが。

 とにかく、バイオパークの「わくわくふれあい広場」は、数多い「ふれあい」コーナーの中でも、かなり高ランキングなのではないかと。「ふれあい」好きは行くべし! ぜひカピパラさんとふれあってくれ!
 さて、お昼ですが、「よろずちゃん」という売店があります。なんかやたらとゴチャゴチャと貼り紙が貼ってあったり、輪投げや縄跳びがあったり、おもちゃがおいてあったりして、駄菓子屋というか保育所というか、そういう不思議なムードのお店。やたらに人当たりのいいおじちゃんとおばちゃんが二人でやってました。ラーメンやらたこ焼きやらを食べたのですが、「こっちが見晴らしがいいよ!」と人工芝が敷いてある小屋に通されました。なるほど、窓の外は園内が見渡せて、いい眺めですね。双眼鏡がおいてあるのも親切というか、過剰サービスというか(笑)。ラーメンの味も、懐かしい感じで悪くなかったですよ。ビールや酎ハイを飲んでダラダラしてたら気持ちよさそうです。

「よろずちゃん」の隣のゲームコーナーにボールプール&アスレチックがありました。子供はこれが大好き。300円で時間無制限。もちろん貸し切り(笑)。親は、その前に置いてあるボロボロのソファで一休み。子供をここで遊ばせておいて、「よろずちゃん」でビール飲んでるってのもいいかも。ダメ親っぽいですけど(笑)。
 伊豆七島が見渡せる展望台もありまして、ここも大変絶景でした。この日は、やや曇りであまり島は見えませんでしたけど、ずいぶん近いんですねぇ。
 さてさて、遊園地(プレイゾーン)の方でも遊ぼうかと思ったのですが、帰りのバスの時間が迫ってきていました。何しろ一時間に一本ですからね、逃すと大変。なので、ムスメとムスコ、乗り物をひとつづつだけ乗せてあげることにしました。ムスメは回転しながら飛ぶ「モンスター」。何しろ貸し切りですから、ムスメ一人のために動かしてくれます。なんか申し訳ないなぁ。そしてムスコは僕と一緒にゴーカート。これまた貸し切りですから、スピード出しまくりました(笑)。
 まぁ、乗り物が10個ちょっとの小規模な遊園地ですが、それなりに楽しめそうです。えらくレトロなスリラーハウスが気になったんだけど、また今度ということで…。

 てな感じで、またバスで稲取、そして電車で熱川に戻り、スーパービュー踊り子号で一路池袋へ。
 偶然、最前車両の前から2列目という素晴らしい席が取れました。ロマンスカーみたいに、前方が全面窓になっていまして、素晴らしい眺めなんですよ! 3列目までが段になっているので、最前列と同じように見えるし。

 でも、そんなにいい席なのに、子供たちは全く席に座らずに子供部屋へ(笑)。
 なんと行きの子供部屋で一緒だった子供たちが、また同じ列車に乗り合わせていたのです! 奇跡の再会! でも、まぁ、池袋直行のスーパービュー踊り子号はこれ一本だけだから、考えてみればこれに乗るしかないんですよね(笑)。それでも子供たちは再会でテンションあがりまくって、大はしゃぎですよ。
 おかげで僕と妻は、パノラマビューを楽しみながらビールを飲んでグーグー眠ることが出来ました。ああ、スーパービュー踊り子は素晴らしいなぁ。
 そんな一泊二日熱海旅行でした。いやいや、今回は直前になってバタバタ決めた割には完成度の高い旅でしたね。空いていたせいもあるんでしょうが、熱川の人はみんないい人ばかりだったし。観光地にありがちな、「さぁ、金をむしっちゃうぞー」というガツガツしたところが無いんですよね。気に入りましたよ、熱川。また行きたいですね、もちろんスーパービュー踊り子号で!

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