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ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

デヴィッド・バーン@渋谷AX

イベント・ライブ

僕が世界中で一番好きなボーカリストは、やっぱりデヴィッド・バーンなんだなと再認識しました。
一曲目、ニューアルバムからのナンバー「Strange Overtones」を歌い出した瞬間、快感が身体を包み、大変幸せな気持ちになりました。7年前のクアトロでの公演の時も思いましたけど、バーンは本当に美声で、歌が上手い。素晴らしいボーカリストだなぁと。

そして噂通りにトーキングヘッズのナンバーのオンパレード。2曲目で、もう「I Zimbra」。さらに「Houses in Motion」「Crosseyed and Painless」「Once in Lifetime」「Life During Wartime」「The Great Curve」とアフロヘッズの乱れ打ち! 
ブライアン・イーノとコラボレーションした曲というのが今回のテーマなので、ヘッズの2nd〜4thアルバムとイーノ&バーン名義の「My Life In The Bush Of Ghosts」、そして新譜「Everything That Happens Will Happen Today」 (ちなみにこっちはバーン&イーノ名義と名前の順が違う)から選曲されているわけですが、もう「STOP MAKING SENSE」再びという感じで涙が出そうなプログラムでした。当然「Take Me to the River」「Heaven 」もやったし、アンコールではイーノが関わっていない「Burning Down the House」もやってくれましたしね。もうサービス満点! 個人的には大好きな「Air」が生で聴けて悶絶しました。

 ステージはバーンがボーカル&ギターで、キーボード、ベース、ドラム、パーカッションの5人編成の楽器隊に、コーラスが3人、ダンサーが3人という変則編成。そういえば7年前もバーンがギターで、ドラムとベース、パーカッションにストリングスが6人という変則編成でしたね。
 音数が少ない分、当時よりもタイトですっきりとしたサウンド。でもキーボードの音色とか、バーンのエンドリアン・ブリューを意識した(?)ギターなんかは、懐かしくて痺れましたねぇ。
 そして何よりも、3人の男女混成ダンサーズが素晴らしかった。キュートでコミカルな動きで、曲を盛り上げてくれます。ステージから一瞬も目が離せない。2時間の間、全く飽きさせない完璧なエンターテイメント。
「STOP MAKING SENSE」のステージ自体がそうでしたけれど、派手派手しい大がかりな舞台装置を使わずにシンプルだけどアイディアとセンスで最大限の効果を上げてるんですよね。完成されたエンターテイメントでありながら、ハンドメイドなユルさも感じさせる(ように見せている?)。
 新譜からの曲も、生で聴くと更によくて、ヘッズの黄金ナンバーに負けないくらいの輝きを見せていました。

 ただ、やっぱりこれはあの頃のヘッズじゃないんですよね。音楽的には整理されているけれど、あの頃のヘッズが持っていた狂気じみたグルーブは無い。バーン自体からも、狂気はすっかり消え失せている。いい歳の取り方をしたんだなぁと思いました。
 見ていて、ふと思い出したのがブライアン・ウィルソンのソロコンサート。演奏的にも音楽的にもビーチボーイズよりも完成されているバンドがビーチボーイズの名曲を演じ、当のブライアンが唄っているのだけれど、それはやっぱりビーチボーイスじゃない。どうしても「ああここにマイクがいたら。カールがいたら」と思ってしまう。
 バーンのステージを見ていても、つい「ああ、ここにティナの笑顔が!」なんて思っちゃったんですよね。
 いや、もちろん今、ヘッズのメンバーが集結したとしても、あの頃の音は出ないだろうということはわかってますけどね。

 ともかく、素晴らしい一夜でした。お客さんの盛り上がりもすごいものでしたしね。一曲終わるごとにコンサート終了時みたいな割れんばかりの拍手が延々と続く(笑)。ああ、トーキングヘッズが好きで良かったと、心底思いました。
 


今回のステージと同じMetropolisでのライブ
David Byrne - I Zimbra

でもやっぱりこっちと比べちゃうなー(笑)
Talking Heads - I Zimbra

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