現在でも人気の高い崎陽軒のシウマイ弁当を昭和29年の発売当時の内容、掛け紙で再現したという復刻企画駅弁です。四つのシウマイをメインにブリの照り焼き、エビフライ、卵焼き、筍煮、カマボコ、とオカズは充実してます。ご飯は俵型で、それぞれにゴマのトッピング。
パッと見て、海鮮系駅弁のような華やかさも、肉系駅弁のようなボリュームもありませんが、なんといいますか、これぞ弁当、という気持ちにさせる面構えです。そして味の方も期待を裏切りません。定評のあるシウマイは文句なしの味です。冷えてもちゃんと美味しいです。付属のカラシと醤油をたっぷり付けていただきました。そしてブリもエビフライも筍煮も、卵焼きまでもが、いちいち、ちゃんと美味しいのです。個人的には福神漬け、それも最近多いカレーライス用の単調な味のヤツではなく、酒悦系の濃い味の物だったのが嬉しかったですね。あれ、甘いんですがなぜかご飯に合うんですよ。細部まできっちり仕事をしている弁当です。なので、一個をきっちりと食べてトータルで評価していただきたい。色々な駅弁を買ってみんなで味見し合うという時には不向きというか、もったいない。ひとりでしみじみ食べるのに向いている気がします。
僕はは屋上で食べたのですが、食べながら、ああ弁当っていいよなぁと思いました。弁当というものの良さを再認識させてくれる駅弁です。
蛇足ですが、漬け物が入っている部分の仕切りが、片方しか固定されていないので、仕切りを移動させると隅っこに残った漬け物も食べやすいという工夫も!