ダリブロ 安田理央Blog

フリーライター安田理央のBlogです。

滋賀県 米原駅「湖北のおはなし」1000円


 チラシで見る限りは「地味弁?」と思われそうな弁当ですが、僕らの仲間うちでは食べた人が全員絶賛したという高評価で人気を集めました。
 唐草模様の包み紙を開くと、すだれ状のヨシで覆われた凝った造りの箱が現れます。この辺から既に高級感が溢れているのですが、弁当自体を見ると、さらにその端正な上品さに息を飲みます。
 表面にペッパーをまぶしたロースト鴨を中心に、かしわ鍬焼き、永源寺こんにゃく煮、卵焼き、葱と油揚げのぬた、小芋丸煮、大豆と小エビの煮物、梅干し甘煮、山ゴボウ、赤カブ漬けと盛りだくさん。そのひとつひとつが丁寧に作られているのがわかります。
 ご飯は大粒の黒豆がはいったおこわでしたが、これは季節によって栗や枝豆に変わるそうです。
 地元では20年以上も親しまれ、多くの雑誌でも紹介されている名駅弁ということですが、例えて言うならば旧家の貴婦人。下世話な豪華さなどは求めない奥ゆかしい上品さ。
 それでいてK点ぴったりという低価格。ファンが多いのも頷けます。
 ところでお弁当の隅に紙製のサイコロがついていて、その中には飴がはいっているというオマケが、ちょっとミスマッチ。その、ちょっとした隙も可愛かったりして。しかし、この飴がゴマ味やらピーナッツ味やら醤油味やら、ランダムに数種類あるという事実を知り、この弁当の奥深さに驚かされました。

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