2020年京王駅弁大会 個人的ベスト3
はい、「第55回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」無事終了いたしました。
前年もいまひとつテンションが上がらないと書いたんですが、今年は昨年以上にテンション上がらなかったんですよねぇ。年齢のせいでしょうか。
今大会で購入した駅弁は以下の通り。
釧祥館ちらし(1680円/北海道/B-3)
神戸麻婆すきやき弁当(1000円/兵庫県/A-0)
ビビンバ牛肉どまん中(1500円/山形県/B-3)
小名浜ウニピラフ(1380円/福島県/A-6)
鯖威張る弁当(648円/千葉県/D-1)
トンかつ菜の花弁当(850円/千葉県/A-0)
ずわい華御膳(1680円/北海道/B-3)
氏家かきめし 訳あり版(1080円/北海道/A-7)
ぶりかまめし (1200円/富山県/B-5)
いわしとさばのほっかぶり寿司 (1290円/北海道/B-5)
牛肉どまん中(1250円/山形県/B-3)
あきた男鹿しょっつる塩やきそば(780円/秋田県/A-0)
二種のお揚げのきつね寿司(800円/京都府/A-0)
かなやのかにめし(1180円/北海道/A-3)
ながさき鯨カツとステーキ弁当(1404円/長崎県/A-5)
源 令和のかがやき(1300円/富山県/B-5)
銀色のひっぱり蛸めし(1380円/兵庫県/B-4)
峠の釜めし(1100円/群馬県/D-1)
柿の葉すし (870円/奈良県/A-0)
岡山名物デミカツ丼(1100円/岡山県/B-6)
うなぎとあなごのごはん(1800円/京都府/C-3)
合計21個 25,272円
あれ、今年はあまり買ってなかったと思ったけど、昨年よりは買ってるのか。これ、去年もそんなこと書いたな(笑)。
それでは今年の個人的ベスト3を発表させていただきます。
第三位:氏家かきめし 訳あり版
小粒ということで増量された牡蠣。しかも値段据え置き。小粒でもこんなに美味しいんだから、絶対こっちの方がお得ですよね。たまにしか姿を現さないレア駅弁というところもよかった。
第二位:ずわい華御膳
今回の目玉企画であるカニ駅弁対決5種のうち3つを食べましたが、中でも群を抜いていたのがこれです。ずわい蟹の足が、なんと16本! しかもその下にイクラととびっ子まで! 贅沢感あふれる駅弁でした。
第一位:鯖威張る弁当
名前といいパッケージデザインといい、狙いすぎ感があって、正直どうだろうと思ったのですが、鯖のみで勝負をかけた潔さに負けました。もう単純に美味い。鯖缶ご飯最高。魚の中で一番、鯖が好きな僕としては、もうこれはたまらない。648円という値段も素晴らしい。今年はダントツでこれでした。食べた時から、確信していました。
「うまいもの」では新潟の「さけ焼漬け」が大変美味しかったです。
では、また来年!
うなぎとあなごのごはん(1800円/京都府/C-3)
さて、第55回京王駅弁大会も本日で終了。最後を飾るシメの駅弁を何にするか。悩んだ末に選んだのは京都の「うなぎとあなごのごはん」です。
うなぎとあなごは、蒸さないで焼く関西風ということで、関東のものに比べると、やや歯ごたえがある感じですが、それもまた美味しいんですよね。香ばしさが立ってます。
んで、こうなると、うなぎとあなご、どっちが美味いかな、なんて食べ比べしたくなりますが、うーん、比べてみると、やっぱり脂が強くて味も濃いうなぎの勝ちかなぁ。もちろん、あなごも美味しいんだけど。
タレの染みたご飯も美味しいです。
んで、まぁ、やっぱりこれも、電子レンジでチンすると、美味さが倍増するんですよね。うなぎもあなごも、ふっくらと柔らかくなるし。持ち帰るようでしたら、ぜひチンすることをオススメします。
あと、山椒ふりかけるのも忘れないように。味が立体的になるんですよねー。
ところで、去年は「うなぎとあなごとはものごはん」だったのに、はもが無くなったのはなぜでしょうか? 価格も一緒なので、なんか損した気分。
来年は、「うなぎのごはん」になってたりして……。
岡山名物デミカツ丼(1100円/岡山県/B-6)
駅弁には、器物と言われるジャンルがあります。器に入っていて、食べ終わった後にもその器が使えるものなんですが、代表的なところだと、「有田焼カレー」でしょうか。あの有田焼の器は、立派で実用性高いんですよね。
個人的には鬼太郎丼の丼が好きで、5個ほど揃えています。お茶碗より大きくて、普通の丼よりは少し小ぶりというサイズが絶妙なんですよね。本当は新絵柄が出る度に買いたいのですが、妻からもうこれ以上買っちゃダメと怒られてしまうので、買えません。
2010年におなじみ「ながさき鯨カツ弁当」のバリエーションで出た「龍馬が愛した望龍椀」もよかった。なんでも「龍馬が愛した」をつける商売はどうかと思うんですが、これもちょうどいいサイズで、しかも蓋付というのが使い勝手がよいんですよね。
そんなわけで今回も「岡山名物デミカツ丼」は気になってたわけですよ。京王駅弁大会第55回記念の特製丼!
でも、すぐ売り切れてたり、丼が荷物になったりするという理由で、買いそびれてたら、もう大会の残り2日じゃないですか。
朝イチで『フォードVSフェラーリ』を見て、12時チョイ過ぎに京王に行ったら、もう丼付は売り切れ。しょうがない、プラ容器入りの通常版を買うことにしましょう。
こちらは1100円。丼付は1500円ということは、丼が400円ということですね。
で、仕事場に持ち帰って食べたわけですが、実は先日のロマ弁で、このデミカツ丼を食べてる人がいまして、見せてもらったら、なんとご飯の底に角煮が埋まってるんですよね。ご飯に蒲焼きがもう一枚埋まっている「びっくりウナ丼」なんてのもあるんですが、いわば「びっくりカツ丼」。こういうのうれしいじゃないですか。
でもプラ容器の通常版は、容器の構造上、角煮は横におかずとして添えてあるんですよね。これはつまらない。
そこで思いついたのが、この通常版を丼に移して食べること。ちょうど仕事場には、龍馬丼があるじゃないですか。
よし、龍馬丼に移して食べることにしましょう。
まず、底に角煮を入れてから、ご飯を入れ、その上に茹でキャベツを並べ、そしてデミカツを並べ、横に漬物を添えて出来上がり。
うん、サイズもちょうどよかった。デミカツ丼の出来上がりです。
トンカツは衣サクサク、豚肉も食べでのある厚みで、デミグラスソースもいい感じに合ってます。茹でキャベツの歯ごたえもナイスアクセント。ご飯が進みます。
そして食べ進んでいくとご飯の中から角煮が登場。自分で埋めたのに、うれしい(笑)。
あと、駅弁としてはアレですが、電子レンジでチンすると美味さ倍増。特に角煮がグッと美味しくなります。
ということなので、できれば丼版を、チンして食べるのがオススメです。
源 令和のかがやき(1300円/富山県/B-5)
ロマ弁二弁目は「源 令和のかがやき」です。ロマ弁は、いつもみんなが美味しい日本酒を持ってきてくれるので、どうしても日本酒に合う駅弁、すなわち魚介系の駅弁を食べたくなります。
そこで選んだのが、あの有名駅弁「ますのすし」、そして「ぶりかまめし」の製造元である「源」さんの新作「源 令和のかがやき」です。令和最初の大会にふさわしい弁名じゃありませんか!
鮮やかなオレンジ色のますのすしの上に、カニ、いくら、そしてチーズ! ますのすしの美味しさは、言うまでもありませんが、そこにカニといくらの味わいが加わるわけですよ。さらにそこに細く刻んだチーズの風味が!
正直、ここにチーズがあっているのかよくわかりませんが(決して邪魔しない程度の量ではあるのですが)、ますのすしの美味しさに立体感が加わったといえばよいでしょうか。ぐっとリッチな味わいとなっております。
もちろん日本酒にもバッチリ合いました!
さて、ロマ弁ですが箱根で日帰り温泉につかって、すぐにロマンスカーで新宿に戻り、もう一度、京王駅弁大会に行きました。「銀色のひっぱりだこ飯」「峠の釜めし」「柿の葉寿司」を買って、家族で食べました。
ながさき鯨カツとステーキ弁当(1404円/長崎県/A-5)
毎年恒例のロマ弁(駅弁大会仲間とロマンスカーに乗って駅弁を食う日帰り旅行)でした。このロマ弁にどんな駅弁を持っていくのかは、いつも悩むわけです。ロマンスカーの中では当然、飲むわけで酒に合うものにしたい。
そこでまず選んだのが、「ながさき鯨カツとステーキ弁当」。こちらはビールに合わせるつもり。そして日本酒に合わせるのが「令和のかがやき」。この二つで挑むことにしました。
ロマンスカーが新宿駅から発車してまもなく、缶ビールで乾杯。そして一つ目の駅弁、行ってみましょうか。
おなじみ長崎の鯨カツ弁当に鯨ステーキを合体させたという「ながさき鯨カツとステーキ弁当」。
鯨カツの旨さは、もう言うまでもないですね。サクサクとした軽やかな歯ごたえと意外に濃厚な鯨肉の味わい。どこか駄菓子っぽいテイストが感じられるのもいいんですよねぇ。
そして鯨ステーキ。ステーキというには、ちょっと厚さが足りない気がしないでもないんですが、しっかりした歯ごたえがありながらも、固いという感じはしない絶妙の食感。鯨 ベーコンをさらに濃厚にしたような独特の味わい。おお、これは旨いな。鯨の味は、好き嫌いが分かれるところもあるとは思いますが、鯨好きなら間違いなくオススメ。
わさび漬けのソースがまた効くんだぁ。
鯨カツも鯨ステーキも、ビールに合う合う。
ああ、鯨、やっぱり旨いなー。
かなやのかにめし(1180円/北海道/A-3)
野獣のリリアンのメンバーであるスギヤマ君(北海道出身)が、狂ったようにハマっている「かなやのかにめし」。だって彼、今大会が始まっってから毎日毎日、のべ十数食もこれを食べているんですよ!
実はワタシも14年前に食べてまして、その時は「単なるノスタルジー駅弁」と切り捨てちゃったんですよ。そうしたら、北海道民たちから強烈な抗議を受けまして、ああ、「かなやのかにめし」は道民にとって神聖にして侵すべからずのソウルフードなのだな、と思い知りました。
思わずこんな漫画まで描きました。
そんなこともあって、もう「かなやのかにめし」には関わらずに静かに生きていこうと思い、今回もスルーを決め込んでいたのですが、スギヤマ君のあまりの熱狂ぶりに、ちょっと食べてみたくなってしまったのです。
というわけで、14年ぶりの「かなやのかにめし」です。
おかずなどの構成は全くかわっていないですね。タケノコと共にデンブ状に炒られたカニがご飯の上に敷き詰められています。
モソモソとした食感とあっさりした味わいも以前と変わらず。
でも14年前とは違って、「あれ、これ美味いんじゃないの」と思ったんですよね。この素朴な味わいが心にしみる。タケノコの歯ざわりもいいアクセントになっています。
14年前は「時代錯誤もはなはだしい」と感じた缶ミカンさえ、愛おしい味わいに思えます。味の濃い佃煮をところどころに挟み込んで食べるのもコツですね。
すごく美味いわけではない、でも、いつでも食べたくなる味。そういう駅弁なんですね。
かつては駅弁に派手な刺激ばかりを求めていたワタシも、歳を重ねてこの味わいがわかってきたのかなぁ、と思いました。
なるほど、これは連食も可能な味わいなのだな。いや、だからといって、十食以上連食するのは、やっぱりおかしいですけどね!
二種のお揚げのきつね寿司(800円/京都府/A-0)
京都といえばお揚げということで、普通のお揚げと黒糖のお揚げを格子状に並べた押し寿司。
「あきた男鹿しょっつる塩やきそば」のパケが「クリムゾンキングの宮殿」ならば、こちらの弁面は、マニュエル・ゲッチングの「E2-E4 」というところでしょうか(笑)。
Manuel Göttsching - E2-E4 (Full Length Version) - 1981/1984
揚げは、やや甘&めちゃ甘という感じで、トータル的には結構甘いです。全部食べると濃いお茶が欲しくなりますね(笑)。
揚げと酢飯の間にはガリとゴマがはさんであり、これはいいアクセントになってますが、それでも甘さが勝っちゃうかな。梅干しも強い助けになります。
特筆したいのは、つけあわせのくるみ甘煮。こちらはそんなに甘くなく、香ばしさといい食感といい、大変美味しかったんです。これだけもっと欲しいくらい。
自分が甘いのが苦手なので、ちょっと厳しい評価になってしまいますが、甘いの好きな人なら、これ、かなりオススメできると思います。
ちなみに揚げの並びが間違っているところがありましたが、あえて直さずにそのまま撮りました(笑)。